和装

2011年12月16日 (金)

アンサンブルの素材が揃う

ウールアンサンブルの素材がすべて届いた



すべてヤフオクで仕入れたものである


ショッピングサイトも調べてみたが、デッドストック品の多い和裁材料は、
オークションが圧倒的な在庫を擁していて、安価だった


私は、競争入札は好きではない

今回も、極力競りは避け、即決か、或いは競争相手のいない、静かな出品を選んだ
競争相手が出来したらすぐに諦め、同等品を探した

オークションの使い方としてはイレギュラーかもしれないが、
私は、ヤフオクを、日本一の在庫量を誇る骨董店だと考えているから、それでいいと思っている


<反物>

S2011_001
広幅キングサイズ。製造元は既に廃業していた

ウール85%に正絹15%の東京八王子産。深めの紺色
セーターのように、ふんわりした生地を想像していたが、かなりパシッとした生地だ
アンサンブル用なので、一本の長さは一疋=二反あり、ここから長着と羽織が裁ち出される
30年ほどのデッドストック品だが、虫食いや色褪せも無く、非常に良い生地だ
ただ、かなり黴臭い
年代物故に仕方がないのかもしれない
スチームアイロンを表裏に当てたが、さて、臭いは飛んでくれるか?
石川県輪島市から5,000円、送料800円


<羽織裏(羽裏)>

Sp1030442
下縁で光っているのは、旭化成の商品タグ

旭化成ベンベルグの既製品で、キングサイズの袷用
ベンベルグとは綿の種から取れる特殊な植物繊維で、質感は絹とよく似ているが、どっしりとしていて絹より強そうな感じだ
男物の着物は裏地で洒落るものだと言われている
しかし、現代的にどう洒落るべきか結局判らなかったので、
無難に、猛々しく吼える虎の絵柄という昔ながらの洒落方に落ち着かせた
なお、今回の買い物を検討し始めた当初は、襦袢地から羽裏を切り出し、安く上げる計画だったが、
手に入った襦袢地がそこそこの物だったのと、この羽裏が安く手に入りそうだったので、
手の掛かる先の方法は取り消し、通常の仕立に変更した
山口県周南市から1,000円、送料350円


<羽織紐、背伏、衿芯>

S2011_005
左から羽織紐、背伏、衿芯

-羽織紐-
羽織の胸元に付いている、フサフサの付いた組紐。正絹100%
簡単に前を合わせられるよう、S環という小さな金物が付いている
紐や帯は、正絹でなければならない
化繊は結んでも締まりが無く、すぐ緩むからだ
大阪府堺市から1,000円、送料160円

-背伏-
長着の裏側で、背の合わせ目をカバーする帯状の布切れ。正絹100%
こんなもの端切れでも良かろうと思うが、端切れではごわごわして着心地が悪いらしい
確かに、この布は非常に薄い
兵庫県加西市から168円、送料80円

-衿芯-
襦袢の衿に縫い込む芯。純綿100%
厚手の晒のような白い布切れで、かなり厚みがある
確かに、芯にするにはこのぐらいの物が必要だろう
神奈川県旭区から150円、送料80円


<襦袢>

S2011_003
絵羽長。山河の図柄。裾は折り畳んでいる。産地は不明

裁ちはあらかた終えているが、未仕立品。正絹100%
正絹の生地をじっくり触るのは、実はこれが初めてのこと
さらりと触るとあくまでさらりとしていて、ぎゅっと触るとぎゅっと締まる
なんとも気持ちの良い手触りである
染ムラとシミ有りとのことだったが、全く気にならなかった
神奈川県神奈川区から2,980円、送料700円


<半衿>

Sp1030444
もとは色無地の掛衿と思われる、半幅の反物

襦袢の衿に縫い付ける付け衿。正絹100%
男物の半衿は無地と決まっているようだが、所詮は砕けた人間が着るので、
思い切って柄物にしてみた
色は無難に鼠だが、小さな青海波が織り出されている
東京都世田谷区から380円、送料80円





以上、締めて13,038円!


んー、安かったぁ~

普通だったら反物すら買えないぞ、この金額では




ただ、今まで手掛けてきた殆どが女物だった家内は、
男物の羽織を裁ち出す自信が今ひとつ無いらしい
長着は女物とそんなに変わらないが、羽織はかなり特殊な仕立だそうで、
専門学校時代、修業時代の資料を引っ張り出して、いろいろと研究している

まぁ、いつ誰から注文を受けるか判らないのだし、
いい経験の機会だと思ってくれていると良いのだが・・・・


ちなみに、仕立て代の相場を調べてみると・・・・

ウールアンサンブル・・・35,000円の上
単衣の襦袢・・・15,000円前後
地熨斗・・・5,000円前後

などとなっている
仕立屋によってまちまちだ


しかし、実際に掛かる手間と技術と日数を考えると、これでも出血大安売りといった印象である
地熨斗、見積、裁ち、仕立・・・そのうえ手縫いともなれば、付きっきりでも全部で48時間以上掛かるのではないか?
理容室が小一時間で4,000円程度なのだから、仕立代だけでも10万円ほど掛かっても文句は言えまい


Sp1030435_01
ウールの反物をスチームアイロンで地熨斗






日本各地のデッドストックを寄せ集めて作るアンサンブル着物


今回は、石川県や山口県からの出品もあった
そのあたりの地図を見て、現地の風景をパッと脳裏に思い浮かべる
出品者の方が、その町を、私宛の荷物を抱えて荷受窓口まで歩いている
あぁ、こんな所にお住まいの方が、こんな所で長い間眠っていた品物が、
何かの縁でここまでやって来たんだと、感慨に耽るのを楽しみにしている


反物は八王子産。八王子は、狭山からそんなに遠いところではない
恐らく、30年以上前に生産された反物が、石川県に出荷され、
長い時間を掛けて、八王子とさして離れない狭山に戻ってきた
その間に、製造元は跡形もなく無くなっている
その時間を思うだけでも、ある種のロマンを感じる





良い着物になりますように・・・・

2011年12月 6日 (火)

着物が欲しい

浴衣は3着持っている
いずれも、家内が手縫いしてくれたものだ

Sp1030317
最新作の浴衣。


私は衣料に関して素人だが、その仕立上がりを見ると、
素人目から見ても、家内の和裁の腕には素晴らしいものを感じる

さすが、島津貴子女史の着物を何着も縫った腕だ

しかし、今はその腕を商売道具にしていない
体がきつい、ということもあるし、そもそも時代がそれを許さないのだ
皇室御用達の日本橋の呉服店が廃業する時代である
仕立だけで今の家内の収入を得るのは困難だろう

残念だが仕方がない

だから、私だけが、その腕を振るった浴衣を着て、
皇室御用達の仕立てなんだぜと、内心ニヤニヤしている

ところが、和服は浴衣しか持っていない
着物となると、反物だけでも相当に高価だから、手が出なかったのだ

それでも、年始のご挨拶に着られるような、アンサンブルが欲しい
これは、家内と出会う以前から、ずっと思っていた

大島紬のアンサンブル着たい!

とか、訳もわからず思っていた


年明けから手掛けていた現代工法の家が竣工し、そのお披露目に行ったとき、お世話になった方への挨拶回りに、家内の仕立てた訪問着を着ていけば、
きっと話題にもなって、ちょっとは気に留めてくださるのではないか?と、ふと思った

もしかすると、家内に仕立を注文してくれるかもしれない

そうすれば、この腕前を少しでも多くの方の目に触れさせられるかもしれない



ヤフオクで反物を探してみた

昭和40年代頃、日本人の体格が大きくなってきたのに合わせて、
幅広で長い反物が出回り始めた一方で、和服を着る人は激減し、
多くの店が廃業して、そんな反物が売れ残った・・・・そんな経緯だろうか?
当時物のキングサイズの在庫が今になって破格で出回っている
正絹はさすがに高いが、ウールなら、アンサンブル=一疋=二反で数千円というものがそこそこあった
正絹だと袷にしないといけないし、冬ならウールも温かくて良さそうだ

家内と柄や色味を相談しながら、
幾つかの出物の中から、紺色の無地の反物を5000円で落札した

アンサンブルを仕立てるとなると、羽織の裏地も、着物の半衿も必要だ
襦袢も持っていない
しかし、それらも、破格な出物がちょこちょこあった

襦袢は、難あり品ではあるものの、絵羽長の未仕立品が3000円で手に入った
羽織の裏地は、この襦袢地から取るのだそうだ
着物の半衿は、男物の場合無地が無難だそうだが、明るい灰色に小さめの青海波の織り柄が入った物が380円で手に入った
このぐらいの柄物なら、悪くあるまい

羽織には紐が付き物だが、これも、正絹のものが1000円で手に入った

アンサンブルの反物と羽織の裏地、羽織紐、半衿、襦袢が、送料込みで1.1万円あまりで手に入った

これなら安かろう

無論、仕立を頼めば、その4倍以上は掛かるだろうが




できれば今度の正月に着たいが、さて、そんな時間を家内がとれるかどうか


素材が届くのが待ち遠しい




着物のお仕立てに興味のある方は、ぜひお問い合わせください

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