酒食

2014年1月 4日 (土)

黒豆を炊く'2013

例年どおり黒豆を炊いたのだが、今年は幾つも粗相をしてしまった
それだけに、炊き上がりが正直心配だったが、
それでも例年どおり上手く炊き上がった

その粗相と結果をまとめると・・・

1.重曹を取り皿ごと鍋に投入
 すぐに取り出した
2.砂糖の投入を忘れたまま、豆を投入
 すぐに投入した
3.ガスコンロの安全装置による、炊き込み途中2度もの消火
 すぐに再点火した

いずれも、大丈夫の範疇に納まってくれていたのだろう


年末年始に掛けて、当ブログは訪問者が増える
それは、黒豆の炊き方に関するページがあるからだ

全国で黒豆に挑戦する勇者たちにも、
皺が寄るとか皮が破けるなどの結果に、
あるいはその心配に心を苦しめておられる方がいるということだ

そういった方々のためにも、
粗相をしても上手く炊けたよ、
上手く炊くのは難しいことではないよ、という参考を、
改めてまとめておこうと思う



まずは、炊き始める日時についてだ

黒豆は、「炊く前夜」「炊く当日」「除冷する夜」と、これだけの時間が必要である

たとえば、

12月29日の夜に「炊く前夜」を持ってくれば、
12月30日の日中が「炊く当日」となり、夜が「徐冷する夜」となり、
12月31日の朝に出来上がっている、というわけだ


「炊く前夜」にやることは、
・黒豆を水で洗う
・大きい鍋に煮汁を作る
・黒豆を煮汁に投入し、蓋をして一晩おく

「炊く当日」にやることは、
・中火で炊きながらアク取りをする
・途中2回の差し水をする
・落し蓋と鍋蓋をして極弱火で5~6時間炊く

「徐冷する夜」にやることは、
・蓋をしたまま煮汁に浸けたまま一晩おく

である


この時間は、短縮できない

炊き込み時間を短くしようと火加減を強くしたら、
たぶん、まず間違いなく皮が破けるし、
除冷をせず熱いまま鍋の蓋をあければ、まず間違いなく皺がよるからだ


材料・道具は、

黒豆が500gのばあい

水・・・2.3リットル
砂糖・・・400g
醤油・・・50cc
塩・・・小さじ1
重曹(炭酸水素ナトリウム)・・・小さじ1(レシピには不要とある)
錆釘・・・数本

これは、黒豆の袋に印刷されているとおりでいい

また、調味料は、使い慣れている普段のもので良いと思う
サビ釘や重曹は無くてもいいという声も多い
あれば入れる、程度でいいのかもしれない

道具は、
ボール・・・黒豆洗い用。金属で可
ザル・・・黒豆洗い上げ用。金属で可
鍋・・・なるべく大きいもの。金属で可
鍋蓋・・・ガラスで蒸気口付きが最高
落し蓋・・・なるべく鍋の径に近いもの。金属で可
(煮汁にクッキングシートなどを敷いた上に落し蓋をするとベスト)
ティーバッグ・・・錆釘を入れるためのもの
あく取り網・・・アクが取れれば網でなくても可
あく取り鉢・・・大き目の器ならなんでもいい
アルミ箔・・・鍋蓋の蒸気口に詰めるため

炊き方は、

たいていの黒豆の袋に、レシピが印刷されていると思うので、
それに従えばいいと思う

私は丹波篠山の小田垣商店の黒豆を使っていて、
その袋には、概ね以下のように書かれている
(前後順番を入れ替えている箇所有り。斜字は加筆。

「炊く前夜」

0.調味料を計って、すぐに投入できるように準備しておく
 釘は洗ってティーバッグに入れておく


1.鍋を強火に掛け、規定量の水を沸騰させる

2.黒豆を水で洗い、ザルにあげる
 黒皮をボールなどに入れて、傷つけないよう、優しく手洗いする
 水が濁ったり泡立ったら、黒豆をザルにあけて水を交換する
 水は3回以上交換する
 ザルにあげると間もなくふやけて豆に皺がよるが、まったく問題ない

 この時点で、割れたり皮が破けた豆を取り除くと、仕上がりがよくなるが、
 選別している間に皮を破いてしまうこともあるので注意
 家庭用ならそこまで気を遣うことも無いだろう


3.鍋の湯が沸騰したら、釘も含め調味料全部を投入し、火を止め、黒豆を静かに投入する
 鍋に蓋をして、蒸気口にアルミ箔をつめ、そのまま5時間ぐらい浸けておく


「炊く当日」

1.翌朝、鍋を中火にかけ、泡(アク)を取る。沸騰前に火を弱くして差し水1カップを入れる
 あく取り鉢に熱湯を入れ、アク入れにするとよい。

2.泡(アク)を取りながら、もう一度煮立たせ、同量の差し水をする
 沸騰しないように火加減を調節する

3.泡(アク)が少なくなったら、クッキングシートを敷いて落し蓋をし、鍋蓋をして、
 極弱火にして5~6時間炊き続ける。途中で鍋蓋は絶対に開けない。
 鍋蓋の蒸気口は開けておく


「徐冷する夜」

1.5~6時間炊き続けたら、火を落とす
2.蒸気が落ち着いたら、鍋蓋の蒸気口にアルミ箔を詰める
3.コンロから、新聞など保温性のあるものの上に移し、そのまま一晩置く
4.味を馴染ませるためには、さらに一日浸けたままにする



これで完成だ

細かく書いたが、たいしたことはしていない
そして、

急加熱・急冷しなければ、まず間違いなく上手く出来上がる

コレだけは覚えていてほしい

ガラスの鍋蓋がいいとしたのは、鍋の中の様子を確認できるからだ
これも、はやる気持ち故に鍋蓋を開けて急冷させてしまう失敗を防ぐためだ


今回は冒頭に書いたような粗相をしたわけだが、
その中でいちばん危険だったのは、途中で火が消えたことだろう

極弱火で5~6時間炊いている間は、ほとんどコンロの前に立っていないので、
発見が遅れれば、炊いている途中に鍋を冷やしてしまいかねなかった

最新の安全装置の付いたコンロで炊く場合は、要注意である




この記事を読んで、
美味しい黒豆が炊き上がるご家庭が一軒でも増えてくれれば幸いです


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その他の参考記事
・黒豆を炊く(2010年版3部作)
・黒豆を炊く(2011年版)
・黒豆を炊く(2012年版)

2013年6月27日 (木)

寂しい夜

小学1年生か2年生の頃

楽しみにしていた遠足が、雨で中止になったことがあった

その日は、すっかり遠足の準備を整え、
教室に集合してから中止が決まったので、
全員、弁当を持っていた

がっかりしていた我々児童を悦ばせるためだろう

お昼休みに、先生が、

「せっかくなので、お弁当食べにミニ遠足しましょう」

そう声を掛け、空き教室まで、全員で移動した

遠足でのお弁当よろしく、お友達同士でお弁当を食べましょうと

私は、一抹の不安を抱いていて、
それでもそんなことは起きないだろうと、
希望を抱いて、みんなと一緒に、空き教室までの小遠足を楽しんだ

空き教室で、みんなが思い思いのお友達同士でお弁当を広げ始めたが、
私はどこの輪にも入れず、結局、一人になってしまった

仕方なく、教室の隅に座り、母の作ってくれた弁当を広げた
銀色のアルミ箔に入れられた、ほうれん草のおひたしが目に入った

口に入れると、醤油と鰹節のしょっぱい味が口の中に広がった

その途端、ボタボタと、大粒の涙を零して、泣いてしまった

続きを食べることすらできないほど、嗚咽してしまい、
他のみんなが引いているのを、今も覚えている

なんで一人になってしまったのか、
どうしてそれを予感していたのかは覚えていない

ただ、とにかく寂しかったことと、
小学校低学年にとって非常に高い天井であるとか、
床板の質感であるとか、
そういった風景だけが、濃密に記憶に残っている

その後、担任の先生が、どこかのお友達の輪の中に私を入れてくれて、
弁当の残りを食べたと思うのだが、よく覚えていない

35年以上経った今でも、少し悲しい夜には、
酒を片手に、あの日のことを思い出してしまうのだ


2013年1月24日 (木)

美味いとは

私は、美味い食事が好きだ


食べ物、飲み物、雰囲気・・・

「美味い」ということがらは、なかなか奥深いものである


とは言いつつも、実は、いつ、どこで、何を食べても、
だいたい美味いと感じる人間でもある


ただ、何度も口にしたいと思うものは、やはり限られる


それなのに、何度も口にしたいものと、そうでないもの、
それらに明らかな差を感じているかといえば、正直言って自覚がない



ケーキ屋さん、ラーメン屋さん、レストラン、小料理屋、ファミレス、ファストフード、
スーパーで買うお菓子や味噌に至るまで、
それぞれ、「これ」という店や食料品が頭にある


自覚は無いものの、それなりの年月というフィルターを通り越して、
また食べたいな、と思うものが、より美味いものとして選り分けられるのだろう





私は、親に褒められたことが殆ど無い人間だが、
よく褒められた数少ないことがらが、
何を食べに行っても、とても有り難がって食べることだった

いかにも高そうな寿司屋
高名な中華料理店
腰が引けるような料亭
知る人ぞ知るイタリアンリストランテ

父や祖母は、年齢不相応な店にたくさん連れて行ってくれた


私は、生来の珍しがりやで、好奇心が強いらしい
その上、料理は何を食べてもたいてい美味いと思う人間だから、
連れて行ってくれた父や祖母は、興味津々の私を見て、
少なくとも気持ち良かったことだろう


そんな父と、つい最近、和食のファミレスに行った

贔屓にしているそれなりの和食処が満席で、仕方なく入った店だった

メニューから、焼き魚や小さな鍋などの肴を選び、チビチビと酒を呑んだ

目に入るのは、美しい庭や天井の木目や綺麗な仲居や、
それらを照らし出す落ち着いた明るさの照明ではなく、
雰囲気などまるで無い、煌々とした光源に照らされた店内と、
不慣れな店員と、せっかく同じ時間と空間を共にしているのに、
何が楽しいのか、スマホを弄っている現代の若い男女だったが、
出された料理と酒は、決して不味くはなかった



「こういう店も、使いようで楽しめるじゃないですか」
私がそう呟いたとき、やはり、父が言った
「おまえのいいところは、そうやって何でも善い様に有り難がるところや」

いくらでもないその会計を快く払ってくれた父に、私は感謝している


ファミレスでのお手軽な食事にも、美味さはある

それは、高級料理店との比較がナンセンスな、
それぞれの絶対値的な美味さである




ファミレスで奢って貰っても有り難くない、と思う人もいるようだ

その人にどうこう意見しようとは思わない
したところで理解されないのは火を見る程に明らかだ

私は、ある一緒の時間を共にし、
食事や会話を楽しむこと自体に、有り難さを感じる

そして、食事の絶対値的美味さとは、そういう類のものだと思っている


そういったものこそが、むしろ、美味さの本質だと思っている私にとって、
食事の味は、その「美味さ」を彩る脇役だとさえ思えているのかもしれない








ところで、最近、私のような人間は、「重い」といって敬遠されるらしい


感謝すれば重いと言われ、話を盛り上げれば饒舌と言われ、
叱咤すればプッツリ切れ、激励すれば心の負担になるからやめてと言われる


現代という社会は、とてもとても気難しいもののようだ




現代の若者でなくて本当によかったと思う

2012年12月30日 (日)

黒豆を炊く'12

2013年版はこちら



今年も、黒豆を炊いた

昨年や、一昨年と全く同じ手順だが、使用材料と時系列を記録しておく

鉄鍋:容量5リットルのステンレス鍋

黒豆:但馬篠山小田垣商店の但馬黒大豆飛切(250g)を2袋

砂糖:日新製糖株式会社の『きび砂糖』を420g
煮水:トリハロメタン高除去の浄水器を通した水道水を2.3リットル
醤油:キッコーマン特選丸大豆醤油を50ml
食塩:伯方の塩を小さじ1
重曹:小さじ1

古釘:数本
釘袋:ティーバック用の不織紙
落蓋:クックパー


12月28日午後11時00分

鍋に水を入れて強火で沸かす

同時に、黒豆を水洗いする
皮を傷つけないように
今年の豆も去年同様泡立ちと濁りが多めに出て、洗い水を3回交換した

洗い上がった黒豆は、ザルに揚げておく

ザルに揚げるとすぐに黒皮に皺が寄るが、問題ない
ただ、皮が破れないように、丁寧に扱う


12月28日午後11時30分

鍋の湯が沸いたので、調味料すべてを投入して火を消す
重曹の泡立ちが収まったところで黒豆と古釘を投入する
鍋に蓋をして、そのまま一晩放置する


12月29日午前10時00分

蓋を開け、鍋を中火に掛ける

12月29日午前10時30分

表面に泡(アク)が浮いてくるので、泡すくいでアクを取る
沸きそうになったところで、1カップの差し水を注ぐ
これも、浄水器を通した水道水

泡を取り続ける

再度沸きそうになったところで、再度1カップの差し水
ここで大きな泡が出るので、同様に取ると泡がほぼ落ち着く


12月29日午前11時00分

泡が落ち着いたところで、火を最弱火に弱め、
クックパーの落し蓋をし、鍋に蓋をする

これからこの火加減のまま、6時間以上の煮込みに入る

今年は、時折、若干強めの弱火を当ててみた


12月29日午後06時00分

火を落とし、人肌に温めた新聞紙でくるんで断熱し、徐冷に入る


12月30日午前10時00分

開封

例年に比べると若干薄めの色合いで、茶色っぽい
実に柔らかい仕上がりで、黒皮はぴんぴんに張っている
黒皮が破れている豆もあるが、めくれてしまっている豆は無い

つゆは漆黒で透明感がある
例年のように、皮の破けた豆も取り除かず炊いたのだが、
農産物ゆえに個体差の問題もあるのかもしれない
味は例年よりコクがある
これは若干強い火で炊いて煮詰まりが進んだからだろう


12月30日午前10時30分

つゆを別の鍋に取り、煮詰める
つゆの濃度を優先して豆を入れたまま煮詰め続けると、たぶん焦げ付くので、
このように別に煮詰めるといい




黒豆を炊き続けて10年
何をもって成功とか失敗とかいえばいいかはわからないが、
毎回、柔らかく、皮がピンと張った黒豆が出来上がっている


黒豆作りのコツは、

・ゆっくり時間を掛けて煮ること
・煮終わったら完全に冷えるまで急冷させないこと
・特に蓋は絶対に開けないこと

これに尽きる



これさえ守れば、ちゃんと美味い黒豆が出来上がる


ぜひ挑戦して頂きたい



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今年の黒豆です

2011年12月29日 (木)

黒豆を焚く '11

さらに経験をつんだ2013年版はこちら



今年も、黒豆を炊き始めた

昨年と全く同じ手順だが、使用材料と時系列を記録しておこうかな

鉄鍋:容量5リットルのステンレス鍋(こだわり無し)
黒豆:但馬篠山小田垣商店の但馬黒大豆を2袋(昔からコレだから・・・・)
砂糖:日新製糖株式会社の『きび砂糖』を400g(和三盆っぽい)
煮水:トリハロメタン高除去の浄水器を通した水道水を2.3リットル(こんなもんでしょ)
醤油:キッコーマン超特選丸大豆醤油を50ml(たまたま口が開いていたから)
食塩:伯方の塩を小さじ1(上に同じ)
重曹:小さじ1(上に同じ)
古釘:数本(江戸時代の農家に使われてたヤツ)
釘袋:ティーバック用の不織紙(よくあるヤツ)
落蓋:クックパー


12月28日午後10時30分

鍋に水を入れて強火で沸かす

同時に、黒豆を水洗いする。皮を傷つけないように。
今年の豆は泡立ちと濁りが多めに出て、洗い水を3回交換した
洗い上がったらザルに揚げておく

12月28日午後11時00分

鍋の水が沸いたので、調味料すべてを投入して火を消す
重曹の泡立ちが収まったところで黒豆と古釘を投入する
鍋に蓋をして、そのまま一晩放置する

12月29日午前09時00分

蓋をしたままの鍋を中火に掛ける

12月29日午前09時30分

表面に泡が浮いてきたので、鍋の蓋を開け、泡すくいで泡を取る
沸きそうになったところで、1カップの差し水を注ぐ
これレも、浄水器を通した水道水
差し水をすると大きな泡が出るので、これも取る
泡を取り続け、再度沸きそうになったところで、1カップの差し水
また大きな泡が出るので、同様に取る
程なくすると泡が落ち着く。それまで泡をとり続ける

12月29日午前10時00分

泡が落ち着いたところで、火を最弱火に弱め、
クックパーで落し蓋をし、鍋に蓋をする

これからこの火加減のまま、6時間以上の煮込みに入る

12月29日午後05時30分

火を落とし、人肌に温めた新聞紙でくるんで断熱し、徐冷に入る

12月30日午前08時00分

開封
豆は例年に比べると若干硬めの仕上がり
もう少し強い火で煮てもいいかもしれない
つゆが少し濁っている
これは煮始めの時点で皮の破けた豆を取り除かなかったことが原因
皮が破けただけで、高価な豆を捨てるのは勿体ないのでこれでいい
味は相変わらず淡泊
つゆを別の鍋に取り、煮詰める
つゆの濃度を優先して豆を入れたまま煮詰め続けると、たぶん焦げ付く

概ね、例年どおりの出来映え


つまり、コツは、ゆっくり時間を掛けて煮ることと、煮終わったら完全に冷えるまで急冷させないこと
特に蓋は絶対に開けないこと


これさえ守れば、ちゃんと美味い黒豆が出来上がる

2011年11月21日 (月)

コメダ珈琲とくだらない疑問

近所にコメダ珈琲ができたので、行ってみた

コメダって、たしか名古屋辺りで大規模に展開しているチェーン系のコーヒーショップで、
彼の地の名物である豪華なモーニングセットを楽しむことができる店だと思う


扉を開けると、仄かに杉の香りがした
杉や米松をふんだんに使った内装だ
テーブルも天然木のはぎ板だし、パーティションの笠木の装飾も凝っている
なかなか豪勢で、かなり明るいけれども落ち着く空間に仕上がっている

そして、店員の口調がとても穏やかで、声が小さい
それが、店の雰囲気と良くマッチしていた


喫茶店としては多いとも少ないとも感じない品数のメニューから、
ケーキと、1.5倍入っているというお得な珈琲を注文した

珈琲もケーキも、味はまぁこんなものかなーという印象
味で通い詰めたくなるほどのものではないかな


出しゃばりすぎないBGMに心地良さを感じながら、
メニューを見ていると、気になる物が載っていた

ソフトクリームである

ソフトクリームの何が珍しいかというと、その姿が、である

皿に載っているのだ

それも、クリーム部分が皿に載っているのだ

つまり、ソフトクリームが皿の上に横倒しになっているのである

店内で食べる以上、食べ歩く必要はないから、
ゆっくり落ち着いて食べて貰うべく、こういう形態を考案したのだろう


気になるのは、それをどう作っているのか、だ


ソフトクリームのクリーム部分はそれなりに柔らかいから、
通常どおり作ったソフトクリームをお皿に倒せば、クリームが型崩れしそうだ


では、皿に直接クリームを盛りつけ、そこにコーンを添えるのはどうか?

写真をよく見ると、クリーム一本一本の星形の断面が、皿に接している部分から上部にかけて、綺麗に連続している
皿を自転車のペダルを漕ぐように動かしながらクリームを盛りつければ、どうにか形になりそうだが、
クリーム中央部がしっかりとこんもりしているのが気になる
まんじゅうよろしく、中心部にクリームの塊がないと、盛りつけた後に上下に潰れてしまうのではないか?


気になって仕方がないので、落ち着いた感じの店員のお兄ちゃんに訊いてみた

私「このソフトクリーム、どうやって盛りつけているの?」

すると、驚く風情も見せず、呆れる風情も見せず、にこやかに答えてくれた

兄「普通に作ったソフトクリームをお皿に盛りつけるんですよ」
私「そんなんしてクリームは型崩れしないの?」
兄「お皿をクリームに横付けしているんです」




う~む、なるほど


それで会話が終わると思ったら、店員のお兄ちゃん、小さな声を更に小さくして


「実は・・・・僕、お皿に載せる意味がわからないんです」

ソフトクリームを注文すると、スプーンも一緒に出してくれるそうだ
つまりはケーキと同じ要領で食べてください、ということ
落ち着いた店内での提供の仕方としては悪い方法ではないと思うのだが、
店員のお兄ちゃんの頭の中では、ソフトクリーム=手で持って食べるという図式が固定化されているようだ


「言って頂ければ、普通の形でお出ししますよ」


思いの外、茶目っ気のあるお兄ちゃんだった






しかし、我ながらどうでもいいことが気になるものだ




こういう自分の性格、いささか持て余し気味である

こんな性格に振り回される周りの人が気の毒だ



近づくべからず、である


2011年8月12日 (金)

大地の恵みと言えば聞こえはいいが

畑では、キュウリが暴威を振るっている

オクラの暴威も、そろそろ襲来しそうだ

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今朝のキュウリ・オクラ・なすび・いんげん

キュウリは、あっと言う間に巨大になってしまう
毎日収穫しなければ、すぐに瓜のように大きくなってしまうのだ
それが、毎日2本ほどは穫れてしまうから食べきれない
キュウリというのはメニューの幅が狭いのだ
まぁ、朝取りで新鮮だし、シンプルにスティックで食べるとしよう

なすびは、人数分の株数が適量といわれているそうだ
今年は、3本植えて2本が残り、まさに人数分だ
確かに、毎日なすびを食べなければならない訳ではなく、
2~3日に一度、3~4個が収穫できる、最高の状況だ
焼き茄子が堪らなく美味いのだが、朝は輪切りにして油で焼くほうがパンには合うだろう


オクラは、丸オクラというもので、15cm程の大きさで食べる大振りな種類である
が、ニョキニョキ伸びるそのスピードは恐怖すら感じる
早く収穫しないと大変だよ~と脅迫されているような気分だ

もう終わりと思っていたインゲンも程々に収穫できたので、オクラと一緒に塩ゆでし、
今朝は、こいつらの野菜プレートと洒落込んでみた

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自家菜園の朝取り野菜のプレート、なんて


大地のミネラルをたらふく食べて、今日も看病に行くとしよう

2011年2月 4日 (金)

美味いコーヒー

美味いコーヒーを暫く飲んでいない

大学の近所に、気に入っている焙煎専門店がある

もう10年ほど、こちらのお世話になっているが、半年以上、足が遠のいている

別に何か嫌な思いをしたわけではない
懐が寒い私にとって、いささか高価で買い控えてしまうのだ
情けない


コーヒー豆は値上げが続いている

投機の対象になってしまっていることも原因だが、
大生産国ブラジルでは、コーヒーを引っこ抜いて、
バイオ燃料の原料であるトウモロコシを作付けしているらしい
スマトラ島の地震や、南米のハリケーン被害など、
生産量そのものが減少しているそうなのだ

そんな中で、この店は、良心的な価格である

でも、ダメ
美味しいからどんどん飲んじゃうし・・・・


私は、
凝った喫茶店で出てくる、飲んだあとに喉が渇くような濃厚なものではなく、
割合にさらりとした飲み口のコーヒーをごくごく飲むのが好きだ
淹れ方も特にこだわりはなく、普段はコーヒーメーカーで淹れる

平日の朝からいちいちドリップなんてしてられるかっての


この店も、決してうるさいことは言わず、コーヒーメーカーで淹れる私を非難したり否定しない
それが普通の家庭の姿だと、店主も私も思っている
なので、店主の良心で配っている「美味しいコーヒーの入れ方」のプリントにも、
「コーヒーメーカーで淹れる場合は、お湯の温度が高いので云々」と解説している

店に行くと、焙煎で忙しくない限りは試飲の一杯を供してくれる
この一杯もコーヒーメーカーで淹れていて、そのスッキリ系の味も、私の好みに合っている

私は、最近では焙煎を注文することはなく、店の標準の品揃えの中から選ぶ
それでも十分に新鮮で、注文品よりお得だ

今まで、喫茶店やレストランで何回と無くコーヒーを飲んできた

先日、新宿のカフェ・ラ・ミルや椿屋で飲んだものはまぁまぁだったが、
ここの豆で淹れたコーヒー以上に美味いコーヒーはなかなかお目にかかれない
それに、一杯1,000円前後なんて、いくらなんでも高いよ

一方で、
相手がいれば味なんて気にならない
ときめく人と一緒なら、ファミレスのドリンクバーのエスプレッソも恋の味heart02
恋の味って無敵です
なんだって大概美味しくなっちゃうんだから
heart04

と・・・・・そういう話をしているのではないな


ところで、注文焙煎を受ける店の中には、焙煎前の重量で商売するところも多いらしいが、
ここは、焙煎後の重量で商売をしている
焙煎すると水分が飛んでだいぶ軽くなるらしい
良心的なのだ

このように気に入っている良い店なのだが、無い袖は振れないのが世の常である


4月になれば、授業が始まる
毎週木曜日に店の近所まで出向くのだ
となれば、あの美味さに惹かれて、店主の話を聞きに行ってしまうだろうな
ポイントカードも貯まったままだし・・・・


仕事の合間には、ネスカフェゴールドブレンドを飲んでいる
近所で安売りしている時に買い込んでおくのだ
高いインスタントコーヒーだが、ブラック党の私は、安い物は飲めない
粉っぽくて、うまみが無くて、出し殻のようなんだもの
それらに比べると、ゴールドブレンドは確かに美味しい

でも、所詮はインスタント


滑らかで香りの高い、美味いコーヒーが恋しい・・・・

2011年1月 5日 (水)

雑煮と漆器

お正月といえば、雑煮である

関東は、概ね鰹出汁の澄まし汁だろう
大根、人参、小松菜などと、焼いた角餅を入れるのではないか
そこに、別の具が加わり、各家庭毎の個性が
少しずつ加わる

私は、ベースが関西の人間だ
それも、大阪市西成区という、相当に庶民的な土地にルーツを持つ
奇しくも、NHKの朝ドラ「てっぱん」の舞台に、比較的近い場所である

そこの雑煮文化は、白味噌だ
秀逸な演技を見せる富士純子も、ほぼ同じ雑煮を作っていた
水から人参、大根、里芋を湯がき、
甘い白味噌を溶き、その中に、丸餅を焼かずに入れ、煮る
里芋と生餅のせいで、とろみがつく
そして、甘い
それが美味い
器に装ったら、削り節をぱらりとまぶす
柚子を一切れ入れると上品だ

正月中、この雑煮鍋に餅を入れては煮る
当然、とろみは強くなる
油断して餅をあらかた溶かしてしまうと、どうなるか

アルミのお玉が、根元から折れ曲がるほど、トロトロになるのだ
いや、これはもうトロトロの概念を越えているな

お玉が折れるほどトロトロになるのは異常だが、
正常でも、正月3日目ともなれば、相当トロトロである
一口含めば、
白く、温かく、甘く、しょっぱい液体口の中全体に広がる
そして、それが、喉をとろーっと下りていく
もぉ・・・・
最高の食感だheart02

今年は、基本喪中ということもあって、
正月の食卓を写真に撮るという発想を失念してしまっていた
川連塗りの椀に満たされた、淡黄白色の雑煮は美しい
こういう料理を塗りの椀で頂くと、日本人の蓄積してきたセンスはほんとうに素晴しいと思う
漆の透明感、光沢感と、雑煮のトロリとした色と質感、
湯気に踊る削り節と、それらを程良くとりま とめる柚子の色
この組合せは、殆どエロティシズムである

エロい・・・・

そう、漆器には、エロスがある
私は、この漆器のような女が好きだ


新年一発目の内容にしては、いささか、いささかな方向を向いてしまった

まじめに作られた秋田、川連(かわつら)漆器の祝い椀で、お口直しを・・・・


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秋田県の誇る工芸品、川連漆器の金擦込み松葉柄組椀

2010年12月30日 (木)

黒豆を炊く-その3

朝の9時半

一晩置いた鍋は、既に十分冷えている

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冷えた鍋には、ある種の神聖さを感じる

蓋を開ける
液面に密着している
クックパーをゆっくりとめくる
黒い煮汁に沈んだ黒豆は、未だその姿を見せない

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黒豆は、黒い密の底に沈んでいる

豆に傷を付けないように、
小さなお玉で、ゆっくりとすくい上げる
すると、ふっくらと膨らみ、黒皮がピンピンに張った黒豆が姿を表した

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わかり難いかもしれないが、黒皮はピンピンだ

爪楊枝が、黒皮をぱちりと破き、ぬーっと沈み込んでいく柔らかさ
舌で押し潰すと、口の中に豆がとろけていく
あぁ、今年もよくできた

コツは、
とにかく、冷することだ
絶対に急冷してはならない
鍋が熱いうちに、味見などといって蓋を開けてしまえば、急激に冷えてしまう
そのまま冷えてしまえば皺になるし、再度蓋を閉めれば、膨張し、皮が破れるのだ
こうなっては元も子もない

黒豆炊きは、時間こそ掛かるものの、なにも難しいことはない
味見などしなくても美味い豆が炊き上がる
我慢するのだ

鍋を見ていると、どうしても何か手を出したくなってくるから、
極弱火で炊き続ける6時間は、大掃除でもしていればいい
テレビを見るのもいいだろう


今年も自信作の黒豆を、ぜひ・・・・

(おわり)

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