趣味

2017年1月23日 (月)

レコードプレーヤーを修理した~ブリッジダイオードの交換~

古いレコードプレーヤーが故障した

ある日、電源を入れると、
プチッという小さな音を立て、それ以降、通電しなくなってしまったのだ

このレコードプレーヤーは、TRIOのKP-700
35年ほど昔のものである

結論を先に書くと、
原因:ブリッジダイオードの故障
対応:ブリッジダイオードの交換、電解コンデンサーの交換
費用:ブリッジダイオード50円、電解コンデンサー50円、ヒューズ25円x2個(1個は修理中に切れた)

以下、顛末である

プレーヤーの裏蓋を開け、基盤を眺めてみると、ヒューズが切れていた
まずは、ヒューズを交換して、電源を入れてみる

すると、ヒューズはすぐに光って切れてしまった

私は、電気音痴なので、
ヒューズが切れる原因の見当がつかない

しかし、今はネットに情報が溢れている
その情報は、きっと私の力になってくれると信じ、
音痴は音痴なりに、故障の原因を探ってみた

ネットの情報によると、
今回のように、ヒューズが電源投入直後に光って切れる場合は、
電源そのものの故障の可能性が高いらしい

しかし、回路のどこまでが電源なのかさえわからないw

とりあえず、基板の回路を追いかけてみた

電線は、電源スイッチからすぐにトランスに入り、
トランスからの配線が基盤に半田付けされ、まずヒューズに至る
ヒューズの直後に、よくわからない四本足の黒い部品があり、
そこから、大きな電解コンデンサーに行き、
その先は、回路全体に広がっている

まずは、大きな電解コンデンサーを調べてみた
直径は20mmほど、長さは40mmほどの円筒形で、
35V 2200μFと書かれている
同じ規格の製品は幾つも売られているが、大きさがまちまちである
どうも、今回のように電源に近い場合は大きいほうがいいらしい
あいにく、同じ大きさの商品は見つからなかったが、
なかでも一番近い大きさの、直径15mmほど、長さ35mmほどの部品を、
秋葉原の秋月電子通商で買った
1個50円という滅茶苦茶な安さだった

しかし、電解コンデンサーだけでこのようなヒューズの切れ方は、
なんとなくだが、しないような気がして、交換する気が起きない

そこで、ヒューズと電解コンデンサーの間に存在する、
よくわからない四本足の黒い部品について調べてみた

黒い部品には、GI W02 8034 という文字と、
交流電源を示すのか、波線が2つと、+が1つ、印刷されていた

この解明には時間がかかったが、結局、
GIという会社製の、W02という規格の、
ブリッジダイオードという、交流を直流に整流する部品らしい
8034は製造時期だかロットだからしい

この四本足を基板から取り外し、
ネットで調べた故障チェックの方法を試してみると、
明らかに故障している

こちらは、同じ規格の部品が1つしか見あたらなかったので、
秋葉原の千石電商で、迷わず買えた
これも、1個50円という安さだった




この新しいブリッジダイオードと電解コンデンサーを基盤に半田付けし、
ヒューズを入れて、電源投入すると、なんと、治ってしまったのである

かかった費用は、部品代が150円
交通費は往復で1,200円ほどだが、ついでの折だったから実質0円
修理に出せば、きっと1万円は掛かっただろうし、
同等のプレーヤーを買おうとすれば5万円はするようだった

インターネットと、そこに情報を公開して下さっている皆様に感謝である

2014年10月10日 (金)

DS-700Zの硬化したエッジにブレーキフルードを塗った

下記の本文をアップした後のエッジの状況を、
時々、この冒頭に追記していこうと思う


2017年06月21日追記
かねて懸案だったスコーカーエッジに、ブレーキフルードを追加塗布しました
充分な柔軟性を維持しているウーファーとは異なり
スコーカーエッジは、押しても凹まない程度に硬化していました
フルードは、いつものように、細筆で塗りました
今回は軟化の様子を見ながら、2周分施しました
(塗布後、10分ほどで軟化してきます)
スコーカーエッジを柔らかくすると、音全体の抜けが良くなります
私にとって、スコーカーこそが、音質を決定づける最重要音域なのでしょう

なお、この追記の時系列を見直し、冒頭に最新記事がくるようにしました


2017年03月30日追記
前回の追記からまさかの12か月経過w
歳もとるわけです
現在、エッジはそこそこの硬化状態にあります
再度、ブレーキフルードを塗布したい状況です
ただ、エッジに心配になるような不具合や変化は生じていません
健全な状態を保っています


2016年04月07日追記
前回の追記からまさかの11か月経過w
その後、エッジに変化は生じておらず、健全な状態を保っていて、
低音も豊かに鳴り続けている
このように、エッジへのブレーキフルード塗布については問題は生じていないが、
この間に、CDプレーヤーVRDS-25Xが絶命してしまった
入間市にあるTEACの修理拠点に修理を依頼したが、
ピックアップの寿命で、生産終了部品にて修理不能
それでも5,000円+の点検料金を納めた
DAコンバータは生きていたので、
CDトランスポーターとして、
中古で見つけた、城下工業のSWD-CT10を手に入れ、
光と同軸で繋いでいる
この機器、VRDS-25Xのプレーヤに比べると、低音が少ない
デジタル接続でトランスポートしているのに、
どうしてこんなに違うのか
スピーカーエッジの軟化を施していなかったら、
きっと低音はほとんど出なくなっていただろう


2015年05月27日追記
ブレーキフルード塗布後半年が過ぎた
前回、フルードを塗り足した後の柔軟性は、
ウーファーについては変化していない
スコーカーについては確認していない
音質は塗布直後と変わらない印象
一度、エッジ表面から若干の滲み出しがあったので、
ティッシュで拭くと、ほぼ無色無臭で粘りのない液体だった
表面の茶色いダンプ剤(?)が溶けている感じではなさそうだ


2015年03月08日追記
ブレーキフルード塗布後5ヶ月が過ぎようとしている
寒さは緩んできたが、エッジの若干の硬化と低音量の減少の兆しに変化はない
分解して確認してみたところ、
ウーファーのビスコロイドは確かに乾燥が進んでいて、表面は硬化しているが、
爪楊枝の先で押してみると、乾燥しきっていない塗料のような感触だった
スコーカーのほうは、かなり乾燥が進み、硬化に近い状態になっていた
そこで、再度、ウーファー・スコーカーともにブレーキフルードを塗布したが、
最初に塗布した時ほどの軟化はしなかった
一晩おいた後で鳴らすと、低音の量は増えたが、
これも、最初に塗った時のような「低音祭り」といった感じではない
それより中音の抜けが良くなった印象のほうが強い
もしかすると、ブレーキフルードを与えて軟化させたビスコロイドは、
ただ単に乾燥硬化のサイクルを辿るのではなく、
変質(良いか悪いかは別)するのかもしれない
ただし、現時点でもエッジ表面には劣化と感じられるような変化は起きていない


2015年02月03日追記
ブレーキフルード塗布後4ヶ月が過ぎようとしている
若干、エッジが硬化し、低音の量感が落ちた感じがする
暖房の無い部屋なので、低温による一時的な硬化かもしれない
寒さが緩んだ後にどう変化するか見極めたいので、
このまま様子を見ることにする


2015年01月17日追記
ブレーキフルード塗布後3ヶ月が過ぎた
状況は、上記12月04日と変わらないように思える
エッジ表面にも変化は見受けられない
低音の量感も素晴らしいままだ


2014年12月04日追記
ブレーキフルード塗布後2ヶ月が過ぎた
状況は、上記10月31日と変わらないように思える
エッジ表面にも変化は見受けられない


2014年10月31日追記
ブレーキフルード塗布後3週間が過ぎた
ウーファーエッジは十分な柔軟性を保ち続けている
低音は非常に豊かで、中音は落ち着いて響きも広大だ
スコーカーエッジの状態はユニットを取り外さないと確認できないが、
この中音の鳴り方からするに、エッジは健全だろう

今のところ、ビスコロイド処理された布エッジの硬化対策として、
ブレーキフルードは決定打という印象を抱いている


>>>>> 以下、本文記事 <<<<<



昨年来、エッジ硬化対策をおこなってきたダイアトーンDS-700Z

除光液塗布後一ヵ月の時点では、まだ柔軟性を感じていたものの、
今回、改めて様子を確認すると、やはり乾燥しきっていた

つまり、これまでやってきた対策とその結果を振り返ると・・・

アーマオールの表面塗布:ほぼ効果ゼロ
除光液の裏面塗布:効果はあるが柔軟性を保つのは短期

という、期待はずれなものだった


そこで、調べるとすぐに見つかる情報だが、
そのイメージが強烈過ぎて二の足を踏んでしまう、
ブレーキフルード塗布を試してみた

塗布したのは、バイク用のYAMAHA製BF-4(DOT-4)というもの
買って10年、未開封で放置してしまったものだ
当時、367円/100mlと意外に安価な物である

ブレーキフルードは吸湿性が高いゆえか、
ボトルには、製造後3年の内に使い切れと書かれている

本来の用途にはもうぜったい使いたくないが、
今回のような用途に流用するには、却って気分的にちょうどいい
また、もし吸湿していても、エッジに塗る分には支障なかろう


除光液と同様、ブレーキフルードも、
ユニットを取り外し、エッジの裏側に塗る

塗ってみると、除光液と異なり、ちょっとはじかれるのだが、数分もしない内に浸透する
1周塗った上で、濡れが若干弱めな箇所を中心に、1周目より少量でもう1周塗った
1ユニットへの使用量は5mlにも満たないであろうごく少量で、除光液よりも少ない量で処理できるようだ
それでも、この時点でエッジは十分に軟化している


なお、今回は、以前一度除光液を塗ったスコーカーのエッジにも塗布した
スコーカーのエッジも、除光液はすでに乾燥し、ところどころ白く硬化していた


その後、ユニットを筐体に取り付けなおすまで、1時間ほど経過を観察していたが、
塗布後一時間が経っても、塗布面は濡れた状態が保たれていた
たとえばそれは佃煮の表面の、醤油とか砂糖とかを煮詰めたような質感である

エッジの軟らかさは、除光液よりも度合いが強く、かなりふにゃふにゃである



筐体に取り付け、鳴らしてみる

低音は、除光液による軟化よりも大幅に量感が増した印象だ

しかし、それより意外だったのは中音で、
とくに小さな音、たとえば曲の終わりのフェードアウトの音がずいぶん変化した
それに、このスピーカーを買った当初に印象的だった、奥深く広大な雰囲気の音を久しぶりに感じた

振動板がちゃんと動いて仕事をしているのだろう


対策後の初期状態としては、非常に好印象である
今後、どのような変化をしていくか、怖くもあり、興味深くもある



さて、ブレーキフルードは、車の塗装を侵すほどの溶解力を持つ液体である
加えて、工業用ということで、漠然と「劇物的」なイメージがあり、
貴重なスピーカーの繊細な布部分に塗るのが怖く、
その情報を目にしてから、一年以上腰が引けた状態が続いていた

しかし、思い切って使ってみると、
臭いは除光液より遥かに弱く、気化も遅く穏やか(というか殆ど気化しているようには見えない)だったので、
感覚的には除光液よりもむしろ優しい印象で、
塗布していると、腰を引かせた恐怖感はすぐに消えた



調べると、エッジに塗られ、経年変化で硬化している、いわゆるビスコロイドは、
昔の飛行機の布製翼に塗り、通気を遮断し強度を向上させるものだったようだ

なんとなくだが、それにブレーキフルードを与えても、問題なさそうに思えてきた








なお、恐縮ですが、
この記事を読んでくださるのは嬉しいことですが、
ブレーキフルードや除光液をスピーカーのエッジに使った結果、
なんらかの不利益を被っても、私は責任を負いません

2014年4月 9日 (水)

DS-700Zのエッジ硬化対策をした

以下のエントリーの後、2014年10月に、ブレーキフルードを試しています
よろしければ、そちらも参考にしてください





私の所有するスピーカー、DS-700Zは、
新品で買ってから既に22年を経過しようとしている

世間で言われているとおり、
ウーファーのエッジはカッチカチに硬化していたので、
ほぼ一年前、アーマオールをエッジ表面に浸み込ませてみたが、
若干は軟化したものの、気休め程度の変化でしかなかった

そこで、もう一歩踏み込んで、除光液を使ってみた

アーマオールは艶出し仕上剤なので、
エッジ表面に塗るにあたって気にならなかったが、
除光液はそれなりに強力な溶剤なので、
筐体からスピーカーユニットを取り外し、エッジ裏面から、細筆で塗った

除光液を塗る前のエッジ裏面は、べっこう飴のような色艶である
これが、ダンプ剤のビスコロイドの硬化後の姿なのだろうか
触ると、カッチカチに堅く、爪で叩くとコンコンと乾いた音を立てる

除光液は100均で売っているアセトン含有のものを使った

ビスコロイドの表面に細筆で除光液を塗ると、
即座に吸収して軟化し、潤いを持つ

ただ、ウーファーのエッジを一周塗り終わる頃には、
最初に塗った箇所が、早くも潤いを失い掛けたので、
もう一周、塗ってやった

ウーファーエッジ片チャンに対し、塗った除光液は5ccほどになった

効果はてきめんで、エッジはフニャフニャになる
鳴らしてみると、信じられないくらいに低音が増える

22年も前の記憶と比較するのもナンセンスかもしれないが、
低音不足を感じていた購入当初より、はるかに低音が出ている気がする

もしかすると、購入して自宅に設置した時点で、
エッジが硬化していたのかもしれない

そんなことは無いか


ついでに、スコーカーのエッジにも同様の対策をした

スコーカーについては、金属ネットが付いているので、
エッジの硬化を確認することは出来なかったが、
似たような構造なので、やはり硬化しているだろうと予想し、
ウーファーと同様、ユニットを取り外して裏から除光液を塗った

ウーファーに比べると、ビスコロイドと思われる部分がうんと小さいので、
作業には幾らか慎重さを求められた

スコーカーへの効果は、正直言ってよくわからない


残念ながら、ウーファーのエッジは、
一週間もしないうちにまた硬くなってしまった
有機溶剤で溶かしただけだから、仕方あるまい

再度、同じぐらいの量の除光液を同じ方法で塗って、
また軟らかくなってくれたが、今回のほうが効果が強かったように思える

これを繰り返すと、いつか軟化した状態で安定するのだろうか
あるいは何度やっても気化して硬化の繰り返しなのだろうか



ちなみに、ツイーターは、もともとのユニットが内部断線で逝ってしまい、
一年ほど前に、DS-9Zのツイータユニットを手に入れて、
筐体を自作し、鳴らしている
このツイーターも製造から時間が経っているから、
ダンジェンシャルエッジもそれなりに硬化していると思うけれども、
非常に高級なユニットなので、自分で手を入れる気にはならず、そのままだ



<続報 2014.4.29>
2回目の軟化から1ヶ月近く経った
幾らかの硬化は見られるものの、1回目のような、完全な逆戻り硬化はしていない

音は、軟化直後のような中低音過多は収まり、
低音の量感は現在のほうが好印象だが、
300Hzあたりの中音に嫌味なピークが残っている

2013年7月24日 (水)

初めてのスピーカー製作記

といっても、音の出るユニットは既製品で、自分で作ったのは箱だけだ


私が使っているスピーカーは、三菱ダイヤトーン製のDS-700Zというもので、
高音用、中音用、低音用の3つのユニットが取り付けられているのだが、
数年前、そのうちの高音用のユニットが故障してしまった

1992年という古い製品だけに、メーカーにも部品のストックは無くなっていた

こういう部品は、探したところでそうそう簡単に見つかるものではないうえ、
当時、ステレオ趣味自体が冷えていたこともあり、部品探しに熱が入らなかった

結局、近所の古道具屋で売っていたYAMAHAの小型スピーカーを繋いで、
今まで誤魔化していたのだ

しかし、先日来、ステレオ趣味の熱が幾らか再発した影響で、
突如、部品探しのスイッチが入り、オークションで代用品を探しまくった末、
DS-9Zという製品用の、同じ形・サイズに見える高音ユニットを手に入れたのだ

値段は、2つで2万円

私のスピーカーよりさらに古い製品なのだが、ほぼ新品

DS-9Zはかなり意欲的な高級機で、それ専用に開発されたユニットだけに、
相当の高音質を期待できそうだった

たまには趣味に投資してもいいじゃないすかw


果たして、届いた商品は、見ただけでそれが伝わってくるほど高級な雰囲気で、
想像した以上に高品位なものだったのだが、
形こそ同じものの大きさが違い、私のスピーカーには取り付けられなかったのだ

実に痛いヘボミスである


でも、せっかく手に入れた類稀なる高品質ユニットを転売するのも勿体なく、
だったら、それ用の箱を作って鳴らしてみようと思い立った、というわけである



かつての工作であまった板を集めてみると、
箱を組み立てるのに丁度いい材料は簡単に集まった

ユニットを固定するバッフル板と底板には、30mm厚のベニヤを使った
160mmx600mmという、実にちょうど良いサイズの切れ端だった

側板には、かつて自分でウレタン塗装した24mm厚のベニヤ
110mmx600mmと、こちらも実にちょうど良いサイズである

接続端子を固定する背板には、これも自分でウレタン塗装した15mm厚の無垢板
100mmx300mmと、嘘のようにちょうど良いサイズ

あまりにちょうど良い板が手元にあったので、
もう、神に作れと啓示を受けているかのような気分だった

高音用ユニットの箱なので、密閉している必要は無いだろうと踏み、
天板のないデザインにした



ケーブルの接続端子は秋葉原電気街で買い求め、
ユニットを固定するボルトはホームセンターで、ワッシャは通販で調達した
それぞれ数百円の商品である



ユニットは、直径9cm以上ある円筒形で、これを埋め込むように取り付ける
したがって、バッフル板に大きな穴を開けなければならない
そのためには、ホールソーという刃物が必要なので、
通販で、品質が低いものを1,000円以下で買い求めた


バッフル板のベニヤは、買ってから15年ほど経過して硬く乾いていたので、
556で刃物を潤滑冷却しつつ、少しずつ掘り進めた

Sp1030687
端子を避ける44mmφを開鑿中のバッフル板用30mm厚ベニヤ板


途中、永遠に開削できないんじゃないかと絶望したが、
ほぼ一ヶ月かけて、無事、大穴を開削することができた

Cxc0dn
102φの開鑿まで進んだバッフル板


大穴の開いたバッフル板と、側板、背板を、きっちりと切るのも大変だった
切断面がそのまま接着面になるので、加工に精度が必要なのだ

大工さんに電ノコで切ってもらうように頼もうとも思ったが、
それも面倒臭かったので、鋸で慎重に手挽きした
勿論、思うような精度は得られなかったが、
接着に、肉厚なセメダインスーパーXを使ったので、
結果的にはどうにか納まってしまった

全ての板を接着して形になった箱には、
音の反射防止と見栄えのためにコルク板を貼り、
コルクと未塗装の板にはワトコオイルを塗って完成である

Sp1030699
組みあがった、塗装前の箱の正面 

Sp1030700_2
背面

高音用ユニットに接続するクロスオーバーネットワークには、
私のスピーカーに内蔵されていたものをそのまま流用し、
秋葉原電気街で買い求めた接続端子とともに取り付け、
ユニットをボルト締めして、遂に完成
製作期間はほぼ2ヶ月だった

Sp1030704
ワッシャは、真鍮製のものを取り寄せた

Sp1030702
上面(内部)。配線は6Nとか7Nの超高純度銅線。銀色の塊は鉛

Sp1030705
正面。まぁまぁ、様になってると思う


鳴らしてみると、さすがは高品位ユニット
ものすごく生々しい、素晴らしい音である


実は、DS-9Zは、高音がキツイ、という評判を聞いたことがあって、
それがどういう結果になるか、気になっていたのだ

しかし、結果は非常にバランスの良い、気持ち良い音にまとまってくれた

DS-700Zが91dBという能率である一方、
DS-9Zは86dBと幾らか能率が低く、それゆえに、
高音が悪目立ちすることなく、適切な音量に抑えられたのかもしれない


聴く人が聴いたら、全く酷い音かもしれないが、
私には非常に満足のいく結果だった



たまには、工作もいいものである


Sp1030706
DS-700Zの上に置いたDS-9Z用高音ユニットと箱(塗装済み)

2013年5月31日 (金)

電気街の今

秋葉原と言えば、電気街である

少なくとも、10年ほど前までは誰に訊いてもそうだったはずだ
それが、オタクの聖地というイメージになったのは、いつ頃のことだろうか?

今や、秋葉原は、誰に訊いても、アニメ、メイドカフェ、AKB48といった、
新世紀サブカルチャーのメッカというイメージだろう


先日から、久々にオーディオの整備を始め、
幾つか、専門店でないと手に入らないものが必要になった

今は通販でたいていのものを買えるが、直接行けば送料を節約できるし、
何より、秋葉原の今をこの目で直接見たかった

そしてそれは・・・
かつては一坪商店がびっしりと詰まっていた高架下がシャッター街になってはいないか、
メイドや、それにうつつを抜かすオタクさんたちで気持ちの悪いことになっていないか、
といった、怖いもの見たさでもあった


先日、広尾にある病院に定期の外来診察に行った帰り、
運動を兼ねて、秋葉原まで歩いて行った

麻布から六本木、霞ヶ関を抜け、桜田門から皇居の御前広場を横切り、
神田の小川町あたりを通れば、秋葉原の御茶ノ水側に出る

秋葉原に来たのは、ほぼ10年ぶりだ

まず、総武線の高架下にある有名電気パーツ店へ

店があるのは、秋葉原としては外れになるのだが、いるいる

女子高生になりきっている、明らかに20歳以上の女の子や、
舞踏仮面をつけた奇妙なおねえちゃん

どうも、客引きビラを配っているようだった


向かったパーツ店は全国的に有名なだけに、お客さんも多く、
ここは繁盛しているようだった

ひとまずは何も買わずに店を出て、秋葉原駅直下の高架下に向かった

こここそ、一坪ほどの電気電子パーツ店がびっしりと並んでいる、
秋葉原電気街の中心部だ(と思う)

入ってみると、予想に反して、シモタ屋の数はさほど多くない


ただ、平日の午後ということもあってか、客足は寂しいものだった


何軒かを見てまわり、そのうちの一軒で探していたパーツを買った

支払いの際に、店主に、最近の電気街の様子を尋ねてみると、
店はさほど減っていないように見えるが、実のところは、
空店舗に力のある店が支店を出していることが多いのだそうだ

となると、必然的に、街で手に入るパーツのバリエーションも減ったのだろう


駅直下の高架下を出て、再度、先ほどの有名店に戻り、
残りのパーツを買って、秋葉原を後にした

街を歩いていると、どこに目を向けても、
アニメのキャラクター画像が目に飛び込んでくる
それは確かに、10年前には想像もつかない光景だったが、
群がっている客の外見自体は、10年前とさほど変わらないように見えた

もともと、秋葉原に集う客層の潜在嗜好として、
アニメやアイドルというものが有ったのは、ほぼ間違いない
私自身、その一端であるという自覚があるのだ


メイドカフェやAKB劇場に興味が無いわけではない
そのような世界で悦に入ることが出来たら、
きっと私ものめりこみ、満たされていたに違いない

幸か不幸か、私は小心者で、周りの視線が気になって仕方がないから、
そういう場に入り込むことができない


ちょっと後ろ髪を引かれながら、21世紀の秋葉原を後にした

2013年5月 1日 (水)

607MOSその後

サンスイの607MOS PREMIUMのミューティングリレーを交換したのを機に、
オーディオアンプの典型的な調整をひととおり施してみた

オーディオアンプというものは、かなり際どい設計がなされているようで、
情報のない時代には、知識のない人間は自分で調整など出来なかった

それが、私のように電気回路の知識のない人間でも出来るようになったのだから、
情報化社会というのは凄いもので、有り難いものである




607MOS PREMIUMの回路は、Advanced α-X Balanced Circuit と呼ばれるものになっている
この方式は、スピーカー(SP)端子の[+]は勿論、[-]にも別個のアンプが搭載されている

いわゆる、バランス型、というやつである

ところが、ふぅん、と感心しているだけではいけない

この方式の場合、SPの[-]端子とボディーは絶対に短絡してはならない
また、SPの[-]端子同士も、絶対に短絡してはならない

という、特殊な注意点があることを、まず留意しておかなければならないのだ

さて、ネットの先達の情報をもとに、このアンプの調整項目をまとめると、以下の通りだ

1.DCバランスの調整(パワーアンプ部)
 1-1.SP[+]端子とボディアース間の電圧の0[mV]調整
 1-2.SP[+]端子とSP[-]端子間の電圧の0[mV]調整

2.DCバランスの調整(コントロールアンプ部)

3.バイアス(アイドリング電流)の調整



いずれも、

・SP端子からSPケーブルを外しておく
・入力セレクターで選択した入力端子は、ショートさせる
・筐体上蓋を開け、電源投入後30分以上経過後に測定を開始する


こと


なお、テスターの測定レンジは全て[DC mV]である

3.の項目は「電流」であるが、測定自体は電圧で行う
電圧を調整して、電流をコントロールするということなのだろう

テスターはデジタル方式が精密で便利だ
私はアナログテスターしか持っていなかったので、デジタルを買い足した
中国製で、裏蓋を開けると電線が外れているような代物だったが、
それを修理さえすれば普通に使えた
送料込みで1,000円でお釣が来るのだから、安くなったものだ



なお、ここに書いたのは、あくまで私の個体で成功した記録である


調整時には、ショート対策など、細心の注意を払う必要がある


また、これを書いているのは、電気回路の知識がまるで無い素人である


ここに書いてあることを鵜呑みにして、何かトラブルが生じても、
私には何も出来ないし、何の責任も取らないので、
全ては自己責任で行っていただきたい


テスターの先が回路を短絡させないだろうか?
半固定抵抗を回すドライバが周囲の素子を短絡させないだろうか?
抵抗を回しすぎて、過電流が流れて壊れてしまわないだろうか?

知識が無いだけに、本当に怖かったので、
冗談抜きに、神棚にお供え物をし、

貴重な素子を搭載したアンプが壊れないことを
祈ったほどである(笑)




さて、上記の調整項目の詳細は、以下のとおりである


1-1.SP[+]端子とボディアース間の電圧の0[mV]調整

 テスター位置・・・SP[+]端子と筐体(Phonoアースなど)
 測定条件・・・POWER AMP DIRECT1、SPスイッチON、音量ボリューム最小
 調整箇所・・・パワーアンプ基板上の半固定抵抗「HOT-GND」
         L/Rとも、時計回りで電圧値上昇

  この電圧は目まぐるしく変化するものなので、
  概ね、数値の変動の境が0mVになるように調整した


1-2.SP[+]端子とSP[-]端子間の電圧の0[mV]調整
 テスター位置・・・SP[+]端子とSP[-]端子
 測定条件・・・POWER AMP DIRECT1、SPスイッチON、音量ボリューム最小
 調整箇所・・・パワーアンプ基板上の半固定抵抗「HOT-COLD」
         L/Rとも、反時計回りで電圧値上昇


2.DCバランスの調整(コントロールアンプ部)
 テスター位置・・・SP[+]端子とSP[-]端子
 測定条件・・・INTEGRATED、SPスイッチON、音量ボリューム最大
 調整箇所・・・プリアンプ基板上の半固定抵抗※


  ※正面から見て左側面の金属ボディ前側の上部に、縦長の開口部があり、
   その奥に半固定抵抗が上下に並んでいる
   上の半固定抵抗がSP端子L側の調整用
   下の半固定抵抗がSP端子R側の調整用
   いずれも時計回りで電圧値上昇

3.バイアス(アイドリング電流)の調整
 テスター位置・・・MOSFET搭載基盤上の[0 E G E 0]端子※
 測定条件・・・POWER AMP DIRECT1、SPスイッチON、音量ボリューム最小
 調整箇所・・・パワーアンプ基板上の半固定抵抗「BIAS」

  このアンプは、この項目の規定値が明示されていないので、
  まずは現状を測定し、その値を参考に調整を行う


  ※色を付けて説明する
   [0 E G E 0]の[0]にテスター「-」を、[E]にテスター「+」を繋いで測定し、
   次に、[E]にテスター「+」を、[0]にテスター「-」を繋いで測定する
   L/Rで合計4組の[E][0]があるので、それぞれの数値を測定する

   私の個体の場合、絶対値で、最小値が22.9mV、最大値が26.0mVだった


   調整は、テスターを繋いでいる[E][0]の組に近い半固定抵抗[BIAS]で行う 

   SP端子L側は、SP端子に近い側が、時計回りで電圧値上昇
   フロントパネルに近い側は(-)値で、反時計回りで電圧値上昇

   SP端子R側は、SP端子に近い側が(-)値で、反時計回りで電圧値上昇
   フロントパネルに近い側は、時計回りで電圧値上昇

   [E][0]の端子は裸で、その間隔は相当狭い
   ショートさせないよう細心の注意が必要である


   ちなみに、私は、[E][0]に合う形状のコネクタの付いた電線を接続し、
   これにテスターを繋いで計測・調整した


   最終的に、私の個体は、±22.8mVで調整した


いずれの半固定抵抗も非常に敏感で、尚且つ動きが渋いので、
テスターのmVレンジで小数点以下第一位まで調整するには、かなりの執念が必要である
テスターの数値を見ながら、ほんの少しずつ、徐々に回して調整し、
小数点以下の調整の際には、抵抗を回転させる、というより、
回転させたい方向に、ドライバーで徐々に力を与える、ぐらいの繊細さでやる

くれぐれも、ネジを回す感覚でぐるっと回転してはならない


調整が終わったら、そのまま放置し、30分以上あとで、各数値を再度測定し、適宜再調整する


なお、この、「電源投入後30分」という条件は、、トランジスタの性質に由来する

トランジスタ、というか半導体は、温度によって抵抗値が変化するという性質を持つ
電源を投入すると、トランジスタにアイドリング電流が流れ、発熱するので、
この温度が一定にならないと、測定値が安定しない
そこで、トランジスタの温度を安定させるため、概ね30分通電するというわけである
なお、私は、3月から4月の時期に、部屋の窓や出入り口を閉め、
電源投入後2時間経ってから測定した



上記の全ての測定を終え、スピーカーを接続して、音を鳴らしてみた

しかし、残念なことに、音が右に寄るという現象は解決していなかった


そこで、これもネットで多々見受けられた、半田の劣化、を確認すると、
メインのMOSFET自体の半田は健全なようだが、
各所の小さなトランジスタの半田が、妖しい状態になっているようでもある


そこで、ひとまずこれらのトランジスタの半田だけ、再半田してみた
もともとの半田にコテを充てて溶かしながら、新しい半田を追加する
半田には、昔買ったオーディオ用と銘打つ、錫60%鉛40%のものを使用した


半田の修正後、改めて上記の数値の再チェックと再調整を行い、
再度、スピーカーを接続して音を鳴らしてみた


音が右に寄る症状はスッキリ治っているようだ
また、左右の偏りが解消したからか、音に深い奥行きを感じられるようになった
この感覚は、購入当初に味わっていたものだ

また、先に行っていたミューティングリレーの交換や上記の調整による効果も、
一気に実感できるようになった

まず、中音の艶やかさと厚みが格段に向上した
また、低音もとても瑞々しく、量感が格段に向上した
この中低音は、聴いていると、音が沸々と湧き出して迫ってくるような印象で、
ものすごい迫力である

これは、ミューティングリレーの接点が安定したことや、
やはり先行して行っていたスピーカーのウーファーエッジの軟化処理との相乗効果なのかもしれない


607MOS PREMIUMは、6Ω負荷で出力55Wと、どちらかというと非力なアンプで、
接続しているダイヤトーンのDS-700Zというかなり大きなスピーカーを、
充分に駆動できているかよくわからない印象が購入当初からあったのだが、
調整、改修後の今は、十二分に満足できる音であり、
新品で購入して以来、最高にいい音が出ているように思える


惜しむらくは、高音だ

私のDS-700Zの左ツイーターは、ずいぶん前のある日、死んでいたのだ

原因は不明である
まさに、気が付いたら死んでいたのだ

仕方なく、右のツイーターの配線も外し、
代わりに、ヤマハのNS-10MMTという小さなスピーカーを、
バイワイヤリング接続して鳴らしている

再生周波数はヤマハのほうが広域まで保障しているし、
これはこれでちゃんと鳴っているのだろうが、
やはり、DS-700Z単体の音を聴きたいものだ


最後に行った半田のやり直しは、相当に効果があったようなので、
仕事が落ち着いたら、特に熱的に厳しいパワーアンプ部を改めて観察し、
より広く再半田を行いたい



改めて記しておくが、

上記の内容は、自己責任で行ってください

2013年4月 1日 (月)

オーディオアンプのミューティングリレーを交換した

私が使っているSANSUIの607MOSPremiumは20年以上前に作られた製品だ

購入して2年ほどで、音質が劣化する不具合が生じ、
その処置として、ミューティングリレーを交換している

この部品、音楽信号そのものが通過するわりに劣化しやすい構造で、
私のアンプのように、20年近く経てば、もう劣化していると考えるべきもののようだ

かなり前から、音質が不満だったのも、幾分音が右に寄っていたのも、
今年に入ってから、片方のスピーカーから音が出ないことがあったのも、
恐らく、この部品の劣化が原因のようだった

この部品の交換が、古いアンプの音質改善に効果的であることを教えてくれたのは、
古いアンプを修理した先達による、ネット上の情報である

ということで、今回、改めてこの部品を交換することにした

ミューティングリレーというのは、スピーカーのための保護装置のようなもので、
アンプから過大な出力が生じていないことが確認された後に、
スピーカーとアンプとの回路を開通させるスイッチである

純正品は、オムロンのG5R-2232C-SADというもの
現在でも純正品が入手できるという情報もあったが、
それより更に高品質のG2R-2-AULという部品があるとのことだったので、
今回は、その高品質部品に交換することにした

メーカーは同じオムロンなのだが、カタログには掲載されていない
流通量も少ないようで、正直、見つけるのに苦労した

アスカ情報サービスという電子部品の通販店も在庫を切らしていて、
やっと見つけたのは、企業間取引専業のチップワンストップというサイトだった

幸い、個人事業主の私はユーザー登録でき、こちらを利用することができた

Sp1030603
omron社製『G2R-2-AUL DC24』。ずっしりと重い。

いろいろ調べると、どうも、オーディオ用の特注品らしい
性能を高めるために、接点が大型化され、表面には金が貼られているそうだ

Sp1030633
G2R-2-AULのリレー接点。大きな接点に金が貼られている
Sp1030632
G5R-2232C-SADのリレー接点。先端が2分割されているが、接点自体は小さい

Sp1030616
リレーの取り付け基盤。メンテナンス性は極めて悪い

Sp1030617
交換後のリレー。使っていないB回路のリレーは交換しなかった

ついでに、接点の一つ、フューズをクリーニングした

Sp1030618
フューズは一旦外して、取付端子と共にメラミンスポンジで磨いた

Sp1030619
607MOS-Pの底面。配線の6N化や削り出し端子への交換などをている

片方のスピーカーから音が出ない不具合は、今回のリレー交換で完全に直ってくれた

しかし、出力が右に寄っている症状は治ってくれなかった

なお、高音質部品に交換したことによる音質の改善効果となると、
これは非常に感覚的なもので、先入観や願望に強く影響されることを、経験上理解している
こういった心理的効果をプラシーボ効果と言うらしい
私も、20年前は、その心理的効果にいいように振り回されていた

その苦い経験があるので、今回は、自分の耳を完全に疑って音質を確かめてみたが、
それでも、このリレー交換による音質向上効果は大きかったように思う

中低音の量感とか、高音の透明感といったものは確実に向上したように思う
まるで、止め処なく溢れ出るような量感だ

写真でわかるように、私の607MOS-Pは、年代なりにかなり古びているが、
接触不良を起こしていた入力セレクターの分解清掃を一年前に行った以外、
今のところ不具合は起こしていないようだ
貴重なMOS素子もまだまだ健全に見える

今回の修理で、また機嫌良く働き続けてくれるといいのだが・・・
とりあえず、出力の右寄りは、何とかして改善したいものだ


取り外したリレーは、ケースを外し、
コピー用紙にアルコールを染み込ませたもので接点を掃除してみた

Sp1030620
ケースの一部を切り取らなくても、精密用マイナスドライバー2本で分解できる

リレー右下の数本の黒い筋状のものが、接点の汚れである
僅かな汚れにも見えるが、通電不良を引き起こすには充分な汚れなのだろう

2013年1月31日 (木)

ウォータードリッパーというもの

先週、ちょっと体調を崩していたのだが、
その憂さを晴らすために、とある金物屋のホームページを見ていたら、
コーヒー関連器具の中に、「ウォータードリッパー」なるカテゴリを見つけた

覗いてみると、いわゆる、水出しコーヒーを淹れる器具が並んでいる

水出しコーヒーには、麦茶のように、ティーパックにコーヒー粉を入れて、
水に浸けて抽出する方法もあるが、
ウォータードリッパーはそれとは異なり、
水をごく僅かずつコーヒー粉に点滴させて、ゆっくりとドリップ抽出するための器具だ

抽出に長時間掛かることもあって、
普通のお湯淹れコーヒーとは比較にならないほど趣味性が高い水出しコーヒー

自然と、それらの器具はどれも高価だ


_01
iwaki 8635-SV Amazon価格で17,600円(!)


と思っていたら、その中に、とても洒落ててお手ごろな商品を見つけた


これだ


_02
iwaki K8644-CL Amazon価格で1,600円(!)


一般的なウォータードリッパーは、
ゆっくりドリップする、というところに独特の工夫が凝らされているものだ

たとえば、上の写真の8635-SVという製品には、水量調節用のコックが付いているし、
他にも、金属製のスプーン状のものが付いているものもある


しかし、このK8644-CLという器具は、その、一番工夫がなされるべきポイントを、
成型樹脂で、さらっと簡単に作ってしまっているのだ

趣味性が無いと言えばそれまでだが、
その、過度とも言える趣味性を省いているところが気に入ってしまった


で、自分への全快祝いのつもりで、ほぼ即断である



ところで、水出しコーヒーには思い出がある

18年前の今頃、バブル景気に物を言わせて、ヨーロッパを旅したことがある

一応、建築の見聞を深める、という名目だったが、
食を楽しまずして何をか楽しまん、とばかりに、飲んで食ってばかりの旅だった

そんな旅の途中に訪れたオランダのアムステルダムで、
ふと入った、半地下造りの喫茶店で飲んだコーヒーが、
今でも忘れられない美味さだったのだ

帰国後、馴染みの焙煎店にそのことを話すと、
あぁ、それはきっと水出しのホットコーヒーですよ
と教えてくれた

ブラックで飲んでいるのに、ほんのりと甘くて優しい香りは、異次元的ですらあった
その後、イタリアでも、フランスでも、スペインでも、コーヒーを飲んでみたが、
同じ味に巡り会うことはなかった

コーヒーは当時から好きだったので、それなりの品質のものを飲んで知っていたが、
ここで飲んだ味は、今まで飲んできたどれとも違っていた


水出しコーヒーを、俗にダッチコーヒーと呼ぶ

ダッチとは即ちオランダのことだが、かの国でも一般的と言うほどのものではないらしい
となると、オランダでも一般的ではないダッチコーヒーをオランダで飲んだということだ
甚だややこしいが、そういう経験が過去にあったのだ



水出しコーヒー自体を飲ませてくれる店は日本にもあるが、
旅の思い出にしたくて、帰国以来、一度も飲んだことはなかった


それから18年・・・・


注文したウォータードリッパーが手元に届いた

丁度、手元にフルシティローストのケニアAAという豆があったので、
それを淹れてみた

マグカップ3杯程度を淹れるのに、およそ4時間以上掛かったその味は・・・

まず、温める前に、そのまま飲んでみると、
控え目ながらも、ホットで淹れたのと全く異なる濃密な香りに圧倒され、
そして、トロリとしたやわらかな口当たりと、濃厚な甘みと旨みに圧倒された



もう、ものすごい美味さである



まさに、オランダで飲んだ、あの異次元の味・・・
いや、恐らくあれより美味いと思う




この、形のいい器具と、ウォータードリップという淹れ方
これは、実にいい楽しみを見つけた


コーヒー器具など、一度買えば10年以上使えるものだ

1,600円ならば、安い買い物だろう


Sp1030559
これぞ珠玉の味。時間は掛かりますが心よりお奨めします・・・

2011年12月 5日 (月)

アンプの手入れ

かつて、SANSUIと言えば、国産高級オーディオアンプの代名詞のような存在だった

その華々しい時代に発売された、607MOS Premiumというアンプを使っている
この機種には特別な半導体が使用されていて、音質に特徴があるために、現在でも人気がある

定価で13.8万円と、かなり高額な製品だった

しかし、残念なことに、購入から15年を過ぎる頃から、入力切り替えの接触不良を起こすようになっていた

ずっと治したかったが、若かりし頃に内部をいじった際、
その整備性の悪さに辟易したので、なかなかその気になれなかった

今回、気合も乗ったので、ついに分解整備に踏み切った


不具合を起こしている入力切り替えは5箇所

それぞれのスイッチ基盤を筐体から取り外すと、
基盤に植え付けられたままでは何の手立てもできない構造だったので、
迷わず半田を取り除き、切り替えスイッチを基盤から取り外した

ALPS製のスイッチだったが、
13.8万円のアンプでもこの程度か、と思うぐらいの安っぽい部品だった
勿論、分解整備など一切考えていない設計である

樹脂製の基盤を鉄製の外皮でカシメている構造だから、キズなしで分解することはできない

しかし、所詮は不具合を抱えた20年もの
開き直って、ペンチとニッパーでカシメを解き、接点部を取り出した
その気になれば、この手の部品の分解など簡単だ

Sp1030434
分解したPOWER AMP DIRECT切替スイッチ

内部は、以前吹き込んだ接点復活剤まみれだったので、
接点と、摺動する金属端子に無水アルコールを振り掛けて洗浄する

金属端子から目立った汚れは出なかったが、接点のほうがひどかった

白銀色の接点全体に、焦げ付いたような茶色い汚れが付着している
アルコールと綿棒でこすっても、綿棒は茶色く汚れるのに、汚れは殆ど取れない

Sp1030435
REC SELECTOR。端子端部が茶色く汚れている

これが、20年間の使用に伴い付着した汚れだろうか?
もしかすると、新品の時からこの状態だったのかもしれない
鉛筆で汚れをかき削り、再度アルコールと綿棒で拭き取って、やっとそこそこ綺麗になった

元のとおり組み立て、オーディオ用半田で基盤に植え付けた
以前は有り難がって使っていた接点復活剤は、埃などが混入すると却って接触不良を起こす原因になるので、使わなかった


鳴らして確認すると、接触不良は完全に治っていて、音も随分とすっきりしたように感じる



これで、また暫く楽しめそうだ




SANSUIは、数年前に殆ど倒産状態になってしまい、今はその名を冠する製品はこの世に発売されていない

少なくとも607MOSについては、配線の設計に整備性への配慮は殆ど感じられず、製品として稚拙な印象は否めない
しかし、旧型MOS-FETをもっとも有効に活用したと謂われるこの機種の、特に高音の音質は素晴らしく、
音質に定評のあるメーカーだったことを改めて実感した

それだけに、今の会社の状態は残念というほかない


いつか、時代が変わって、再度、製品を売り出すことに期待している

2011年11月17日 (木)

仕事部屋のスピーカーを交換した

私は、音楽を聴くのが好きなようだ

大学に入学してすぐに、家庭教師のアルバイトの上がりを注ぎ込んで、ステレオを買った

そのステレオは、20年近く経った今でも、豪快かつ繊細な音を楽しませてくれている

しかし、今の家は、仕事と趣味を一部屋で完結させる広さがなく、
ステレオと仕事部屋が別々になってしまっているので、仕事中は、ステレオの音を楽しむことができないのだ

で、一日の殆どを過ごす仕事部屋で、いかに音を楽しむか

長らく、割り切ってPC付属のスピーカーを使っていた
春頃からは、テレビを買い換えて余剰となったヤマハのスピーカーを、サンスイの安物のアンプで鳴らしていた
先月、そのアンプが壊れ、ソニーのアンプに交換した

ヤマハのスピーカーの高音の繊細さはなかなかの物だったが、低音の貧弱さは如何ともしがたかった
小型スピーカーの限界である

それは判っていたので、ヤフオクで低音専用スピーカーの中古を探していたが、全般的に人気の品物らしく、値段設定が高目で手が出せなかった

そんな中、ふとAmazonでサブウーファーを検索してみると、TDKのSP-XA80という中古品が売りに出ていた
サブウーファーとスピーカーのセット品で、1,500円とある
サブウーファーだけだとしても、この値段は安い

ネットで調べると、なかなか特徴的な技術と良好な音質で話題になった製品のようである

フラットパネルスピーカーという、平たい板を共振させて音を出すこの製品は、設置したスピーカーをどの位置で聴いても、聴こえ方がほぼ同じらしい
普通のスピーカーは、正面付近でないとまともな音は聴くことができないのだから、本当だとしたら大きな違いである

この特性が買われてか、その技術は、トヨタ車の車載スピーカーにも使われているそうだ

発売当初の取材記事によると、16,000円前後で販売されていたようだから、なかなかの高級品だ



届いた商品を鳴らしてみる

求めていた低音は十分な量感で満足だったが、驚いたのはその雰囲気だ

それは、なんとも興味深く、聴き心地の良い雰囲気で、
スピーカーが鳴っているというより、音がその場に存在しているという印象なのだ
あたかも空間に音楽を構築して、それを聴いているイメージである

スピーカーというのは、音が耳に入って音楽として聞こえるわけで、
いわば、頭の中で仮想現実を構築しているのだが、
それ故に、音源と耳の位置関係が変わると、雰囲気が大きく変わってしまう

しかし、SP-XA80は、どこで聴いてもその場で音が鳴っているように聞こえるのだ


これは、なかなかの雰囲気である


今までの記憶の中から、似た雰囲気のスピーカーを思い出すと、
そう、高級スピーカーブランド、タンノイに通じる雰囲気だ


低音と高音の調節もできて、それ用の有線と無線のリモコンまで付属している
入力は3系統も用意されているから、PCも、CDも接続できる
PC本体を机の下の操作し難い場所に設置している私にとって、これは有り難い


これは、良い買い物だった


Sp1030431
両端がSP-XA80。厚さ25mm。ウーファーは机の

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