« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »

2015年5月

2015年5月11日 (月)

猿橋を見物してきた

山梨県大月市にある猿橋は、日本三奇橋の1つと数えられているそうである

今回、その猿橋に初めて訪れてみた

Sp1040154


猿橋は歩行者専用の木造橋である
それが、かなり深い渓谷に架けられている

Sp1040150
上流側。ムズムズする高さ

Sp1040151
下流側。中央は明治時代建設の発電用水道橋。重要文化財だったりする

この渓谷自体は長いものではなく、
上流側には歩いてすぐの距離に川幅の広い穏やかな河原がある
しかし、かつては水量がはるかに多かったはずで、
今は広々と見える河原にも、滔々と水が流れていたことだろう
そこに橋を架けるには、橋脚を建てねばならない
それがおそらくは困難だったのだろう
で、橋脚を省略するために、対岸まで一番近い場所に架けようとしたのだろう
ところが、それでもそれなりの川幅があって、橋桁だけでは強度が足りない
そこで、橋を跳ね出し桁で支えて構造的に成立させた、という橋だ

その跳ね出し桁のアイデアの元になったのが、
猿の渡河の様子であることから、「猿橋」という名になっていると、
まぁこんな感じなのである

Sp1040155
その跳ね出し桁の様子。社寺にも同様のアイデアが使われている

ゴールデンウィーク初日ともいえる5月2日土曜日の昼ごろだったが、
数人の観光客のほか、中学生がちょこちょこ歩いていた
遠足かな?とも思ったが、どうにも興味や関心、興奮を感じない
橋を渡った先で分かったが、この橋は地元の中学校の通学路のようだった

Sp1040166
対岸に階段があり、その上には中学校がある。この橋は通学路だ

大変にいい天気で、新緑が萌え、木造の橋もよい香りを立てている
小さい橋だが、なるほど名高い橋といった風情だった

Sp1040163
小さいながら、堂々とした風格。さすがは日本三大奇橋

橋のたもとには小さい地場産品の商店があり、
小さいながら、野菜や花、漬物など品数が豊富だった
その中から、袋詰めのほうとううどんと、辛みそ、山椒みそ、
ネギなどを買い、お勘定をしてもらうと、なかなかのいい男が、
ほうとうの作り方と、安くてうまいうどんの名店を教えてくれた

残念ながら、途中で道を誤り、そのうどん店にはたどり着けなかったが、
富士吉田の町で、半年前に行けなかった、なんとなく気になるうどん屋に行けた


富士吉田のうどんというのは基本的に家庭料理で、
家に上げて食わせるというのがルーツだったようだ
今回行った店がまさにそれ(の現代版)で、店は元は住宅
玄関を上がるとお勘定台があり、そこで注文と勘定を済ませ、
札を持って2階に上がるとそこが客席になっていた

小さな水場とリフトが追加されていて、2階専属の女性がお給仕してくれる

この女性と気が合い、昼過ぎで客も少なかったことも手伝って、
なかなか楽しく盛り上がった

いくら富士山でも住んでいれば日常の風景になって忘れてしまうとか、
それでも一歩外に出ると富士山が目に入るこの環境は恵まれているとか、
水が旨いとか、休みの日にはうちの近所のアウトレットモールまで来るとか、

少し柔らかめのここのうどんは、私には大変に好きな味だった

最近はコシがなければうどんじゃない、みたいな風潮があるが、
少し緩んだ麺には出汁がよく沁みる
そして、ここの出汁はうまかった

ほかの多くの店と同じく、午後1時半頃には店を閉めてしまうこの店
浅間神社の真正面の坂道から少しだけ奥まったところとだけ書いておこう


Sp1040171
浅間神社の鳥居。うどん屋はこの先の少し奥まったところにある

Sp1040169
振り返り、本殿側を望むとこんな感じ。立派な境内

富士吉田にあるのは浅間神社だ
ここの多くの灯篭や手水鉢は、富士山の溶岩で作られているようだった
伏流水のおかげか、雨の多い土地なのか、杉が立派に育っていた
いかにも北側の風景といった趣である

ちなみに、富士山の反対側、静岡にあるのは浅間「大社」だ
「神社」と「大社」の言葉の重みは全く違うようで、
「大社」のことを「神社」と言った私は、地元の方にそれをバッサリ否定された
大社のほうは灯篭は朱塗の木造で、境内は明るく広々としている
いわば、南側の風景だ


お参り後はすでに2時を回っていたが、朝霧高原まで足を延ばし、
姑さんに、あのすばらしい富士山の眺めをプレゼントした

Sp1040172
天気は良かったが雲が切れなかったのが残念

ゴールデンウィーク初日だからか、
富士吉田までのところどころで混雑に遭遇したが、
その後は幸いにも混雑は皆無で、上野原から中央高速に入り、
八王子から圏央道に入ったが、渋滞は無かった


ちなみに、行きは中央高速の相模湖あたりで大渋滞になるだろうと予測し、
青梅から奥多摩、小菅、松姫峠を経由したのだが、
松姫峠には3,000m級のトンネルが半年前に開通したばかりで、
これによって相当時間を稼ぐことができたのが、大変うれしい誤算だった



出かければ大渋滞で行った先は大混雑で疲れるだけ
そんな印象のゴールデンウィーク中の小旅行だったが、
日にちと行程をうまく選べば、快適に遊べるものである

Runway Walk 2015に参加してきた

Runway Walk
毎年4月末に航空自衛隊入間基地で開催されている、滑走路を歩くイベントである

参加できるのは抽選の当選者のみで、
このところ、毎回4倍以上の倍率となっている様子

なかなかの強運を持ち合わせていないと当選しない

私は、このイベントが初めて開催された、ちょうど10年前の回に当選している

その後、何回か続けて応募していたのだが、悉く落選
そのうち、応募も諦めてしまっていた

そのぐらい当選しなかった

今回、久々に応募を思い立たったのは、
当日が、姑さんの90回目の誕生日と重なったからだ

姑さんは、戦中から戦後にかけて、中島航空金属の経理で働いていた人である
戦時中の入間基地の様子も見ている
中島航空金属の東久留米の工場で米軍の空襲も受けていて、
同僚が目の前で機銃掃射を受けて即死したのを見ている

そんな、戦争を実体験している人を、
平時とはいえ軍事施設のイベントに誘ってどんな反応をされるか不安だった

しかし、むしろ興味津々で面白がって参加してくれた
あれはあれ、これはこれ、ということなのか

Sp1040058
滑走路の脇にある「入間ターミナル」民間空港でいうところの空港ビルだろうか


当日は、滑走路を歩くメインイベント以外に、
結構さまざまなイベントが催されていて、なかなかに楽しませてくれる
例えば、救助犬の訓練成果の実演であるとか・・・

Sp1040078
何頭もの救助犬が実演して見せてくれる


音楽隊の演奏であるとか、グッズ販売の出店であるとか、
一部の所属航空機や車両も公開される

Sp1040061
これは最新の消防車のようです。大変大きいです。

Sp1040062
別の消防車は車内に入れました。奥で航空機が展示されています

Sp1040065
内部まで見学できたのはこのCH-47という輸送ヘリコプターと・・・

Sp1040070
このC-1という輸送機、それと・・・

Sp1040137
T-4という練習機。これはブルーインパルスと同型機です


販売グッズをちょこちょこ買ったあと、
いよいよ滑走路を歩くメインイベントが始まった
滑走路の北端から南端まで、凡そ2㎞のウォーキングである


Sp1040088
ウォークのスタート。誘導路から滑走路に向かいます

Sp1040098
滑走路北端。「17」は、滑走路が南南東に向いていることを意味します

Sp1040100
参加者は思い思いに記念撮影。路面は接地時のタイヤ痕がすごいです

Sp1040092
この日に90歳になった姑さんと嫁。つまり親子ですね

Sp1040104
このように寝転がる人や座り込む人も続発。基本、自由です

Sp1040111
南端に到達。こちらは、北北西「35」方向です。自宅はこの先1㎞ぐらいのところです

Sp1040118
滑走路から誘導路に戻り、イベント会場へ。これがまた距離を感じます

Sp1040126
途中には、見学対象ではない航空機が並んでいました。これは懐かしいYS-11


Sp1040134

内部を公開していたのとは別のC-1。すごく汚れているのがリアルでした


ただ歩く、という、一見単純なイベントだが、
そもそも滑走路を歩くことそれ自体が実は極めて実現困難なことで、
職員でもない一般人がそれこそ自由気ままに滑走路をうろうろ歩く、
それが自衛隊専用の滑走路ともなれば、なおさら非日常的体験なのである

ウォーキングからイベント会場に戻ってくると、
隊員が調理したカレーが饗される
一応、試食という体だが、大盛り、お代わりなんでもアリのようだった

Sp1040079
調理中のカレー。1000人前ですからお玉ではなくスコップです

このカレーは災害時などに被災者にふるまわれるもので、
この日のような平和なイベントでの調理も、
あくまでその日に備えての大切な訓練ということなのだろう

食事が済むと、イベントはほとんど終わりである
片づけ始めた出店をのぞいたりして、名残を惜しんだ



入間基地は航空自衛隊最大の基地らしい
基地の中を、西武池袋線が堂々と走っていることも、
基地の中に稲荷山公園駅があることでも有名だ

多くの参加者が、この駅から基地に入場したのだろうが、
私は自家用車で乗り付けていた
というのは、この日だけは基地に自家用車で乗り入れられるからで、
それこそ、いい思い出になるからだ

イベント会場から駅あるいは駐車場までは、バスで輸送してくれる
道々には、大変多くの隊員が、誘導・保安のために配置されていて、
自家用車の出庫も大人数で誘導してくれる
むろん、暴走やテロ対策でもあるのだろうが、
まったく、至れり尽くせりのサービスである

基地のゲートの一歩外に出れば、基地は鉄壁の防御の向こうの存在となる
同じ確率ならば、次の当選は10年後。姑さんは100歳だ




毎日、この滑走路を離発着する航空機が、自宅の直上を通過する
どれも、お世辞にも静かとは言えない航空機だ

しかし、このようなイベントに参加することで、
それを操縦する彼らとの距離感は近くなり、
国防という厳しい任務を担っている彼らの重圧を思わずにはいられない

駐車場からイベント会場に向かうバスでは、若い隊員が司会をしてくれた
宮崎から入隊し、4月に入間に配属したばかりと言っていた
乗客を笑わせてくれた明るくかわいらしい青年も、
そんな任務を担う一人だと思うと、複雑な感覚だ




戦時中、西武池袋線の線路沿いには、
窓から基地内部が見渡せないよう、板塀が建てられていたのよ



そう話す姑さんは、少なくとも第二次大戦中よりも平和なこの日に、
その板塀の内側に入り、歩き、彼らの作ったカレーを食べて、
軽やかに、平和がいいわよ、と、重い感想を語っていた


平和が続いてほしい、戦争はしてはいけない

自衛隊は、多くの矛盾を含んでいる
しかし、やはり、戦争はしてはいけない
そう強く思える、平和なイベントだった

« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »

フォト
2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
無料ブログはココログ