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2014年5月

2014年5月12日 (月)

殿ヶ谷戸庭園に行ってきた

多摩川の北岸は、湧き水で有名だと思う

その湧き水を取り入れた、殿ヶ谷戸庭園に行ってきた

殿ヶ谷戸庭園は国分寺駅南口から徒歩で僅か2分という繁華街にありながら、
豊かな湧き水と深い緑に囲まれた素晴らしい庭園である

元は三菱の重役の別荘で、後に社長の岩崎家のものになり、
昭和40年代に都市開発による消滅の危機を住民の反対運動により乗り越え、
今や国の名勝に指定されている都立公園だ

入場は有料だが、料金は一般150円
65歳以上なら70円という安さである

行ったのは5月11日
日差しは強かったものの、暴風が吹き荒れた前日までと打って変わって、
穏やかな風が吹く、緑陰散策には最高の日和だった


庭園を入ると、まずは洋式の芝生庭園が適度な量感で目に入ってくる
赤松が点々と植えられている、明るい庭だ

園内を回遊する歩道を行くと、園の一番奥あたりから斜面を下りることになる
この斜面は、このあたり一帯に連なる国分寺崖線の一部である
様々な植栽が巧みに配された雑木林に遮られ、崖下は見通せない

その雑木林の中を縫うような歩道は、
崖を下り切るあたりで、実に涼やかな竹林に入っていく

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パンフレットによると、孟宗竹の竹林は都内では貴重らしい


木漏れ日の先には、崖線の湧水でできた池がひときわ明るく広がる


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殿ヶ谷戸庭園内の崖線湧水による次郎弁天池。鯉が泳ぎ、鴨が遊ぶ。


崖の上には茶室があり、この池を見下ろせるようになっている
その軒先にはかなり広い東屋があり、
ここからの眺めの美しさと心地よさはまた格別だった

この茶室には『紅葉亭』という名前がついている
それだけに、ここからの眺めは、きっと紅葉の季節が一番綺麗なのだろうが、
この新緑の季節も引けをとるまい


庭園は、広すぎず、かといって狭すぎず、散策にちょうどいい
個人の別荘邸宅用に、よく考えられて設計された庭園だと思う


入り口の受付にもなっている当時の邸宅は、
一部が展示室として開放されている
岩崎の屋敷としてはとても小さく、可愛らしい造りだが、
元は社員(重役)の建てた別荘建築だからだろう


その裏にある来園者用のトイレから、勝手用の木戸が見えるのだが、
その木戸には、三菱の社章が彫り抜かれていて、
なんとも誇らしげに晴れがましく見えた

展示室の解説でわかったのだが、
東京都の庭園公園9園のうち、三菱(岩崎家)の所有だったものが4つもある

さすがは三菱、岩崎家だ



この庭園も、そのまま岩崎家が持ち続けていたならば、
いくら金を積んでも、入ることすらできなかっただろう

詳しい経緯は知らないが、
昭和40年代に周辺開発の波に呑まれそうになったということは、
その頃にはすでに三菱はこの庭園を手放していたのだろうか

地域住民の開発反対運動と、それによって東京都が買収するに至った経緯に、
心から感謝したくなる、素晴らしい緑陰だった



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紅葉亭から。溢れる緑の中、自然と長居してしまう。皆さん本当に穏やかに会話を交わしていた

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