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2013年8月27日 (火)

夏旅2013 その2 <開発>

この歳になると、一年など本当にあっという間だが、
帰省先にまつわるこの一年間を振り返ると、
やはり、一年というのはそれなりの長さがあるのだと思わされるほど、
今年は変化が多かった

印象的だったのは、大規模な土地開発が2件行われていたことだ


まず、2軒先に、老人福祉施設の建設が始まった

数年前に廃業した老舗旅館の敷地に、4階建て程度の施設が2つほど建つらしい

私がここに帰省するようになって30年以上になるが、
その中ではいちばん大きな建設工事である

それだけに、海にどんな影響が出ているか心配だったが、
幸いなことに、海の水自体はとても綺麗だったし、魚は例年より多く、影響はあまり無いようだった
また、都会の建設工事と異なり、作業は実にのんびりと行われていたので、
これならば、建設中はまず安心だろう

ただ、完成後も汚水と生活排水が出る
最新の合併浄化槽が設置されるのは確実だが、規模があるだけにその排水量が心配だ

海に面した眺めの良い場所だ。きっとなかなかの人気になることだろうが、
どうか、せっかくの良好な環境に悪影響が出ないようにしてほしい



もう1つの土地開発は、裏山の宅地開発である

この地域は静かだし、そこそこ便利なうえ、温泉も湧くので、別荘開発したいのはわかる
ただ、平地は皆無で、宅地開発は必然的に裏山を開くことになる
これまでにも裏山を開いての宅地開発は幾度か行われてきた
しかし、景気のせいか、あるいは雨が降ればすぐ崩れる脆い山だからか、
開き始めては放置、の繰り返しだった

今回もそうなる可能性はある
しかし、ここ最近ではもっとも本気の開きようだった

普段、あまり裏山には近づかないのだが、散歩ついでにその辺りに行ってみた

裏山は、海面が50mほど高ければ、離れ小島になるような形状だ
かつて、その谷筋には老人ホームが建ち並んでいたが、今は解体されている
陽の当たらない北向きのその谷には、とても陰鬱とした雰囲気が漂っている

谷の峠には、それ以上の山に上る複数の工事用道路が開かれている
山の中腹にも、原生林を開いた山の地肌が所々見て取れたので、
確かに、それなりの力量で開発しているようだ

しかし、その峠がいけない

峠の先には入り江があり、その入り江から風が抜けてくるのだが、
その風が、ここには来るな、と言っているように思えてならないのだ

小笠原を旅した時、山で受けた感覚とよく似ている
周囲の原生林が、あるいはその茂みに潜む野生動物が、あるいは魂のようなものが、
こちらをじっと注視しているような威圧感が非常に強いのだ

「それ以上入ってくるな、ここはお前の場所じゃない」

そう言われたような気がして、周囲の気を損ねないうちに戻ってきた


これまでの宅地開発が頓挫したのは、あるいはこの雰囲気のせいかもしれない
そう思えるほどの、不思議な感覚だった

実は、風が吹いてくる峠の先の入り江も陰鬱としていて、普段あまり近づかない場所のひとつだ
入り江には防波堤を抱くそこそこ広い陸もあるのに、人が住んだ痕跡がまるで無い
周囲の自然が、住むなと訴えかけてくるような感じだ


この裏山を挟んだ、家のある辺りには、そんな雰囲気はまるで無い
明るくて、穏やかだ


私は霊感が強いわけでも、そういったものを信じているわけでもないが、
かといって、峠で受けたような感覚をことさらに無視しようとまで思わない
あの感覚にはそれなりの理由があるのかもしれないのだ
それは、山肌の勾配であるとか、地盤の弱さであるとか、陽の当たり方というような、
科学的に解明できる種類のものかもしれないが、
いずれにしても、感覚的に、近づくべきでない場所というものがあるのは間違いない

自然の多い土地で暮らしていると、それを強く意識させられるのだ


この地域の土地が直接変化する開発はこの2件だが、
もう1件、内陸で高速道路の延伸工事が行われている関係で、
集落にそのための寄宿舎が建った
例の入り江のいちばん奥に、だ

和歌山では、2015年に国体が開催されるそうで、
それまでに、高速は隣町、すさみまで延伸されるようだ
しかし、ここの集落にはICは作られない
作られないほうが、この集落にはいいと思う


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近所の店で同席したお子さん。この店もいろいろ変化があった。

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