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2013年6月

2013年6月27日 (木)

寂しい夜

小学1年生か2年生の頃

楽しみにしていた遠足が、雨で中止になったことがあった

その日は、すっかり遠足の準備を整え、
教室に集合してから中止が決まったので、
全員、弁当を持っていた

がっかりしていた我々児童を悦ばせるためだろう

お昼休みに、先生が、

「せっかくなので、お弁当食べにミニ遠足しましょう」

そう声を掛け、空き教室まで、全員で移動した

遠足でのお弁当よろしく、お友達同士でお弁当を食べましょうと

私は、一抹の不安を抱いていて、
それでもそんなことは起きないだろうと、
希望を抱いて、みんなと一緒に、空き教室までの小遠足を楽しんだ

空き教室で、みんなが思い思いのお友達同士でお弁当を広げ始めたが、
私はどこの輪にも入れず、結局、一人になってしまった

仕方なく、教室の隅に座り、母の作ってくれた弁当を広げた
銀色のアルミ箔に入れられた、ほうれん草のおひたしが目に入った

口に入れると、醤油と鰹節のしょっぱい味が口の中に広がった

その途端、ボタボタと、大粒の涙を零して、泣いてしまった

続きを食べることすらできないほど、嗚咽してしまい、
他のみんなが引いているのを、今も覚えている

なんで一人になってしまったのか、
どうしてそれを予感していたのかは覚えていない

ただ、とにかく寂しかったことと、
小学校低学年にとって非常に高い天井であるとか、
床板の質感であるとか、
そういった風景だけが、濃密に記憶に残っている

その後、担任の先生が、どこかのお友達の輪の中に私を入れてくれて、
弁当の残りを食べたと思うのだが、よく覚えていない

35年以上経った今でも、少し悲しい夜には、
酒を片手に、あの日のことを思い出してしまうのだ


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