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2011年2月 1日 (火)

当世イヤホン事情

大学生の頃、かなり多くのイヤホンを買った
バッテリーのほうが大きくて重い、テクニクスのポータブルCDプレーヤーを聴くために、だ

テクニクスって知ってますか?
Panasonicの高級オーディオに冠されるブランド名ですよ
今も作っているのかどうか知らないが、SB-MXなんていうスピーカーは素晴しかったな
バッテリーで駆動するアンプなんてのもあった

そうそう、トリオというブランドもあって、こちらは日立の高級オーディオブランド
今はケンウッドという名前に統一されている

まぁその話はいい

当時でさえ、骨董品の趣のあったそのプレーヤーに、
何種類ものイヤホンを繋いで、その頃にハマりきっていたJ-POPを聴いていた


VICTORは乱暴な音だった

AIWAはキングオブ安物といった印象
Panasonicはそつなくまとまった印象

そんな中、SONYは、優秀だった

SONYのオーディオは、なんというか、優しさのない、理論的な音だった
アンプもカセットデッキもCDプレーヤーも、聴いていて、つまらないのだ
当時は333、555、777というシリーズ名が統一して付けられていたが、
その理詰めの音は、777という名を冠した高級機でも変わらなかった

しかし、イヤホンだけは、その素直さが耳に合ったのかもしれない

長らく使っていたイヤホンは、そのSONYの中級品だったと思う
なんの機能も付いていない、シンプルだが高品質な物で、
3,000円ぐらいだっただろうか?
音は厚みがあって暖かく優しく繊細で、聴きやすくて気に入っていた

それを、失ってしまった

先日、記事にもした目黒、青山散策の途中のどこかで落としたようなのだ
心当たりに連絡しても見つからなかった

残念だったが、大学時代から、かれこれ15年ほどは使ってきたと思うから、
これも良い機会と気持ちを切り替え、その散策の帰り道に、慌てて新しいイヤホンを買った

イヤホンを再び使うようになったのは、在宅勤務が本格化し、FOMA端末を手に入れた去年からだ
ケータイがウォークマンとして使えるという驚きの機能。
おまけに音飛びしない。
時代は変わった 

そんな状態なので、イヤホン市場など、浦島太郎状態である
店に行って、その品数の多さに驚いた
昔買っていた頃をはるかに上回る充実振りである
今でも多くの人がイヤホンを買うのだな

15年の間に、技術革新があったようだ
耳の穴に入れる向きが変わっていたのには驚いた
SONYの耳栓状の部分を耳に入れるタイプの物は、遮音性が凄かった
ちょっと怖いぐらいに周りの音が聞こえなくなる
豊かで好きな音だったが、3,000円か・・・・
まぁ・・・・でも、だ。
15年の進歩によって、そんなに高い物を買わなくても、同じぐらいの音質が得られるのではないかと、
ケチな性分が災いして、1,000円ぐらいのSONYのMDR-E737LPという物を買ってしまった

聴いてみて驚いた
耳を責め倒すかのように威圧的で横暴な、呆れるほどのひっどい音である

一体、誰があの音を"聞くに堪える音"と評価するのだろう?
販売にGOサインを出した責任者に文句を言いたい!

15年分の技術革新は、最底辺製品には縁遠いのだろうか

見事なまでの「安物買いの銭失い」である。情けない

これでは、あの気に入っていたイヤホンの後継にはまったくもってなり得ず
即座に買い換えを決意して、試聴した製品を中心にいろいろ調べ、
やはりSONYのMDR-300SLという物を、ヤフオクで1,500円ぐらいで買った
定価は6,000円ぐらいするようだ


この製品は、試聴した物と同様に、耳栓を耳に突っ込むタイプだ
振動板本体は、耳の穴に対して真横を向いている


聴いてみると、低音が良く響く、非常に厚みのある豊かな音である
音質に攻撃的な側面は全く無く、音が、耳の中でほぐれて、消えるように染み込んでいく
遮音性が高くて、周りの音が聞こえ難いからか、音が余すことなく聞こえてくるという感じがする
聴いていて清々しく、ひろーい世界の中にいるような心地よさだ
初めは、少し高音が耳につくかな~という印象もあったが、
今はもうその印象もほぼ無くなっている


耳栓の部分は恐ろしいほどに柔らかく、耳の穴に密着する
なので、耳が痛くならない
商品には、耳の穴の大きさに合うよう、3種類もの"耳栓"が同封されていた
なるほど、考えたものだ
昔、テレビで、耳の型ばかり取っているSONYの社員が取材されていたが、
その研究の賜というワケだ

まぁとにかく、1,000円のイヤホンと金額で500円しか変わらなかったのに、
その差は雲泥、
月とすっぽんである
慌てると良いことはない

これなら、長く使えそうだ
どこかで主を失ったあの古いイヤホンも、成仏できることだろう
願わくば、聴き比べてみたかったな




何十万円のステレオで音楽を聴いた人間の耳には、パソコンや携帯で聴く音楽はノイズだらけだ
しかし、仕事をしながらとか、電車での移動中などは、音質など気にすることもない

そして、心が求める音楽に、音質など必要ないことも知った
AMラジオのモノラル放送でも、琴線は震え、心に染み入る

昨年は悲しみの波状攻撃だった
気がつけば、音楽に救いを求めていた
いや、救われようとはしていないのかもしれない
悲しみのどん底に突き落としてくれる曲を求めているのかもしれない
「逢いたいから」なんて、辛くて聴けないはずなのに
何度聴いてもボロボロ泣いてしまうこの曲を、何度も聴いている

一人で、仕事をしながら、この新しいイヤホンで

Sp1030170
新時代の耳の伴侶、SONY MDR-EX300SL

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